外伝「ラプラスの章」
錯乱の研究者
ラプラス「私が主役よ！」


　このシナリオはラプラスが参加しなかったシナリオ、「雨降る夜には殺人を」が行われていたとき、ラプラスが何をしていたかをプレイしたものです。
　今回参加するキャラクターは全てプレロールド。能力値、技能はお互いに秘密。さらには技能レベルもまちまちというパーティーです。しかも宣言する目標値は低くても構わない、という手のこみよう。 　もっとも、皆さんは「キャラクター紹介」で知っているでしょうが（笑）。
ＧＭ今回はプレロールドです。やりたいキャラクターが出てきたら、手をあげ、じゃんけんするなどして決める。」
プレイヤーＡ「何々あるの？」
ＧＭ「それはシナリオの中で出て来る。」
プレイヤーＡ「じゃあ今はまだ何もわからないと。」
ＧＭ「そう。」

ＧＭ「さてラプラスさん。」
ラプラス「はい。」
ＧＭ「「天駆けるゴブリン」でのんびりしていると、魔術師ギルドから使いが来ます。」
使いの者「実はちょっとお話があるんですが、来ていただけませんか？」
ラプラス「どちらへですか？」
使いの者「魔術師ギルドです。先日のキマイラの事です。」
ラプラス「そうですか。ただいま参ります。」
ＧＭ「さて、魔術師ギルドのキマイラ研究会に来ました。」（「始まりは日常生活」を参照）
ラプラス「いつの間にこんなものが（笑）。」
ＧＭ「前からあったよ（笑）。そこで前にキマイラの死体を引き取った魔術師がいて、自己紹介して来る。『私の名前はメネラウスだ。よろしく。』
ラプラス「よろしくお願いします。」
メネラウス「実はだな。一つ仕事をしてもらいたい。魔女の森に住む魔女に、あのキマイラによって作られた………ま、細かいことはいわんでおこう。とりあえずそれを届けて欲しい。それで、このキマイラについては公にはしたくは無いので、関係者である君に頼みたいというわけだ。」
ラプラス「……………。」
メネラウス「もちろんこちらの方から護衛もつけるが…………。」
ラプラス「………。」
メネラウス「もちろん報酬も払うとも、払ってあげよう（笑）。ただし成功報酬だが。」
ラプラス「まかしてください！」
メネラウス「…………まあとりあえず、うちの学院専属のドワーフを一人連れていってもらう。」
ラプラス「何ですか、それは（笑）。」
メネラウス「日々学問を志す、立派な、セージだよ。」
ラプラス「ここは、ラプラス＝デ＝ラプラス＝ラ＝ラプラスに任せてください（笑）。」
　一同　笑
ＧＭ「さて、メネラウスが〜殿と名前を呼ぶと、ローブを着たドワーフが入ってきました。さて、このドワーフ、男です。やりたい人（笑）。」
プレイヤーＢ「これは…………。」
プレイヤーＡ「近頃ドワーフばかりだからやりたくないなあ。」
プレイヤーＣ「サイコロで決めますか。（出目が）低い奴がこいつをやる。」
ＧＭ「誰かが犠牲にならなきゃならん（笑）。」
　結果、プレイヤーＡ。キャラクター紹介は………そうだな、Ｆ．Ｆ．風にいきますか（笑）。

その身を生涯魔法にささげる、学院屈指のドワーフセージ
種族の壁に悩みながらも、魔法の研究に励む
頑固だが、それだけに信頼出来る
真理を求めるその目が写すものは、果たして何か
ショーリン

ＧＭ「森まで六日かかるので、往復で十二日分の食料をもらう。」
ショーリン「おお。」
メネラウス「さて、ショーリン殿。君達が独自に護衛を雇うのは自由だ。その経費は後で払おう。」
ショーリン「わかりました。」
ラプラス「じゃあその護衛には、キマイラの事は話さない方が………。」
メネラウス「ああ、話さない方がいいな。このキマイラの話はまだこの研究会の外には出ていないのだ。」
ラプラス「その経費は？」
メネラウス「払えるのは３０００まで。」
ショーリン「じゃあ私がたてかえておきましょう。」
ラプラス「物を入れるのは、樽、に限るわね。ほーっほっほっほ。」
ショーリン「生意気なエルフだな。」
ラプラス「お茶目なエルフと呼んで（笑）。」

　さて、これから仲間集めです。

ラプラス「ここの街に冒険者の店は何軒あるの？」
ＧＭ「君が知っているのは三軒。「天駆けるゴブリン」亭、「麗しの我が家」亭、「古代王国の扉」亭。」
ラプラス「「天駆けるゴブリン」亭以外のところにいこう。」
ショーリン「どうする？「古代王国の扉」亭にするか？」
ラプラス「そっちにいこう。」
ＧＭ「さて来ました。暇そうにしているのは女性の戦士一人。」

英雄に憧れ、希望を胸に村を飛びだした女性
強さとやさしさを備え、常に理想を求める戦士
彼女の進む道は、彼女自身で作る
アイシャ

アイシャ「なんだい？」
ラプラス「実は…………魔女の森のおばあさまに、物を届けなければいけないのですが、どうもあそこは危険だと思われるので、一つ護衛に雇われてくれませんか？」（泣き落し）
ショーリン「私どもの力では…………。」（一緒に泣き落し。）
アイシャ「ラプラスか………（イラストを見て）おやおや、お嬢ちゃん、大変だねえ。」
ショーリン「どうか手伝って頂けないでしょうか？」
ラプラス「うう………おばあさま………。」
アイシャ「で、いくらなんだい？」
ラプラス「お金はあんまりないんです………２００（笑）。」
ＧＭ「２００………（笑）。」
アイシャ「２００？それはちょっとひどいんじゃないかい（笑）。」
ラプラス「それで何とかしていただけませんか………？ああ！」（泣き崩れる）
ショーリン「わかりました。５００出します。これだけしか出せません。」
ＧＭ「ひ、卑怯者………（笑）。」
ラプラス「我々はこれで精一杯なんです！」
アイシャ「………仕方ないねぇ。あたいが行ってやるよ。」
冒険者の店の親父「５００はちょっと安いんじゃないのかい？」
ショーリン「親父さん、それはいいっこなしですよ。」
アイシャ「ほう。」
ラプラス「さあ、はやくこの契約書に！ああ、叔母上が………！」
アイシャ「ちょっと、ドワーフさん。これはどういうことだい？７００だね。これ以上はちょっと。」
ショーリン「７００か………それだけの働きはしてもらいますよ。」

　一行はレンジャーを探しますが見つかりません。そこでシーフを探します。考えて見れば、用意するキャラクターをレンジャー＆シーフにすればよかったな。

親父「シーフなら腕のいいのを知ってるぜ。ギルドに属していないフリーのシーフなんだが。」
ラプラス「さっきまで泣いていたのに、もう態度が大きく戻ってる（笑）。『腕の方は？』」
親父「確かだ。」
ラプラス「買ったわ。どこにいるの？」
ＧＭ「これこれこういうところの小屋に住んでるよ。」
アイシャ「……………。」（ラプラスの変化を呆然として見ている。）
ＧＭ「小屋に来ましたが。」
ラプラス「小屋の前？スリープクラウド。」
ショーリン「おいおい！」
ラプラス「腕を見るのよ。………１１。」
ＧＭ「抵抗に成功。『一体何者だ！』と声がしてハーフエルフがでてくる。

どこの組織にも属さない
生きるために情報を仕入れ、生きるために情報を売る
本名を明かさず、信用出来るのは自分の腕のみ
迫害の種族の彼が進む道は、欲望渦巻く影の道
ハイド

ハイド「屋根裏から出てこよう。」
ラプラス「屋根裏から？あなたやるわね。」
ハイド「このオレに何のようだ？」
ラプラス「あなたを雇いたいのよ。」
ハイド「オレを雇う？オレは高いぜ。」
ラプラス「報酬は払うわ。腕しだいだけどね。」
ハイド「まずは前払してもらおうか。」
ラプラス「……あなた、『オレは高いぜ』なんて言うからには相当腕に自信あるでしょう。成功報酬ということで。自信はあるんでしょう？」
ハイド「もちろん。」
ラプラス「自信があるんならそれなりの報酬はきちんと払うわ。」
ハイド「きちんと払ってくれるんだろうな。」
ラプラス「まかせなさい。」
ハイド「そしてその依頼内容は？」
ラプラス「魔女の森までの護衛よ。」
ハイド「魔女の森？（ＧＭに向かって）噂は聞いてるよね？」
ＧＭ「結構危険なところだけど、君の実力ならなんとかなる。」
ラプラス「それくらいでびびるようなチャチな盗賊じゃないでしょうね。」
ハイド「まさか。」
ショーリン「では契約を。」
ショーリン「ラプラス殿、他にシャーマンがいりませんか？」
ラプラス「うん。」

　今度はシャーマンを探しましたが、雇われてくれるようなシャーマンがいませんでした。仕方ないので一行は目的地に向かって出発します。

ショーリン「まあ、私がいれば大丈夫でしょう。」
アイシャ「あたいにまかせな。」
ラプラス「よし、２３００残ったわ（笑）。」
ハイド「ちょっと待て。成功報酬がいくらか聞いてなかったな。」
ラプラス「それはちょっとおかしいんじゃないの？大成功すれば、大報酬がもらえるけど、小成功だと、小のつく報酬がもらえる、失敗だと、何ももらえないに決まってるじゃないの。」
ハイド「…………お前、今いくらもってるんだ？」
ＧＭ「シーフの勘だ。シーフレベル＋知力ボーナス（笑）。」
ハイド「成功。あの調子だと２、３０００は持ってるな。しょうがない。雇われてやるか。」
ＧＭ「さて、魔女の森に向かって旅をしている時、山賊が一人の剣士を襲っています。」
ラプラス「何人くらいに襲われてるの？」
ＧＭ「十数人。」
ショーリン「ラプラス殿、あれくらいの山賊を相手に出来るならば、我々の仲間にしてもいいのでは？」
ＧＭ「剣士はなかなかの腕で、山賊を追い散らしてしまいました。」
ショーリン「おお。」
ラプラス「ねえ、そこのお兄ちゃん。」
剣士「お兄ちゃん、とは私の事かな？」
ハイド「年齢はどれくらい？」
ＧＭ「２８くらいかな。」
ラプラス（言葉使いが変わる）「どこへいらっしゃるのですか？」
剣士「いや、特に目的はないが……。」

目的は生き延びること
安息の地を持たず、人と交わらず
己の過去から逃れるため、さすらい続ける
彼の右手に、冷たく光る、大剣の輝きと共に
ジークフリード

ラプラス「じゃあ我々の冒険を手伝ってもらえますか？」
ジーク「特に目的もない、かまわだろう。」
ラプラス「じゃあ手伝ってくれるんですね！さあ行きましょう、魔女の森へ！」
ＧＭ「…………報酬無しかよ（笑）。」
ハイド「あんた、やられたな（笑）。」
ジーク「かまわんさ。」

　さて、いよいよ魔女の森に近づいてきました。

ＧＭ「さて、森に入ろうとすると、いかにもごろつきといった様子の三人が近づいてきます。」
ラプラス「ゴロゴロいってるの？」
ＧＭ「いや、そういうわけでは……………。」
ごろつきリーダー「おい、そこの樽野郎！お前の持っているものをこっちによこしな！」
ショーリン「なんで私だけなんだ（笑）！他のやつらはどうした！」
ハイド「さて、ジーク。出番だぜ。」
ジーク「ああ………。」
ごろつきリーダー「お前たちの運んでいるものに興味があるんだよ！よこせ！」
ショーリン「フッ。私に勝てたら持っていってもいいだろう。」
ごろつきリーダー「よおし、いいだろう。ということは一騎打ちということになるな（笑）。」
　一同　笑
ショーリン「……ま、いいだろう。」
アイシャ「おい、ドワーフ。私がそれを預かっておいてやろう。」
ショーリン「いや、私が勝つに決まっている。だから私が闘う。」
アイシャ「それが信用ならん！」
　一同　笑
ラプラス「一体一の勝負ですわ。」
ハイド「ショーリン、危なくなったら言えよ。」

　ごろつきリーダーはファイター１レベルを持っており、ショーリンと互角の闘いを繰り広げます。そしてショーリンの二度目の攻撃が命中したとき、

ごろつきリーダー「チィッ！お前等も手伝え！」
ＧＭ「というと後ろのごろつきが加勢して来る。」
アイシャ「私も加勢してあげよう。一騎打ちに手を出すとは卑怯な！」
ハイド「さて、と。」

　この闘い、ジークは参加しませんが、なんとラプラスが参加。ごろつきと平目同士で殴り合い。わずか１ラウンドで勝負がつきます。残ったごろつきは逃走。
　それに対しラプラスがタックル。

ラプラス「タックル。」
ＧＭ「ど、どうぞ（笑）。目標値は７。」
ラプラス「１１。」
ＧＭ「じゃあ成功した。相手は倒れない。逆に切りつける。マイナス４で回避して。」
ラプラス「…………０（笑）。」
ＧＭ「じゃあ５点。」
ラプラス「じゃあ手をはなす。」
ＧＭ「そうすると逃げていってしまいました。」
ラプラス「倒れてる。」
ハイド「ラプラスさん。雇い主なんだから危険なことしないでくれよ。」
ショーリン「まったく。無鉄砲はこれだから困る。」
ラプラス「動かない。………洋服が汚れちゃったぁ！」
ショーリン「しょうがないな。回復してやろう。」
アイシャ「だから言ったじゃないの、お嬢ちゃん。」
ラプラス「あんた年上に向かって、嬢ちゃん、はないじゃない。あんたの倍は生きてるわよ！…………何才？」
アイシャ「２０才。」
ラプラス「あんたの６倍は生きてるわよ（笑）！」
ハイド（ショーリンに）「荷物って、金目の物かい？」
ショーリン「それはとにかく、早く先に進みたいんだが。」
ラプラス「縛る。」
ＧＭ「じゃあ縛った。レンジャーは………いないのか。まあしばらくすると目を覚まします。」
ショーリン「この私に刃向かうとはいい度胸だ。」
ごろつき「す、すいません！私はただ頼まれただけなんです！」
ショーリン「誰に頼まれたんだ？」
ごろつき「そ、それはちょっと…………。」
ショーリン「そうか。」
ラプラス「くさび。」
ハイド「ど、どこに使うんだ？」
ラプラス「足に。」（打ち込むそぶりをする）
ごろつき「ぎぃゃぁー！」
アイシャ「本当にやるの！？」
ラプラス（ごろつきに向かって）「誰に？」
ごろつき「わ、わかった、言う、言う！」
ＧＭ「というとお約束通り、矢が（笑）。命中………死亡。」
ラプラス「誰！？」
ハイド「やってくれる………！わかる？矢の位置。」
ＧＭ「森の中から飛んで来たよ。誰も見当らないね。」
ラプラス「伏せて移動する。」
ショーリン「かわいそうだから、ここに埋葬していってやろう………。」
ＧＭ「さて、その矢には毒が塗ってあった。」
アイシャ「この毒は？」
ＧＭ「セージでチェック。」
ハイド「１１。」
ＧＭ「１１はわからないな。」
ショーリン「１９（笑）。」
ＧＭ「１９はわかるわい！」
ハイド「すごいな。」
ＧＭ「ダークブレイドというやつだ。」
ショーリン「なるほど。恐ろしい毒だ。」
ハイド「さて…………行くか。」

　一日目はまだそれほど奥まで行かないうちに夜になります。この辺はまだ普通の森です。

ＧＭ「では見張りの三番目。」
ジーク「はい。」（彼一人）
ＧＭ「冒険者レベル＋知力ボーナス。」
ジーク「１５。」
ＧＭ「じゃあ何か殺気を感じるね。」
ジーク「…………殺気か。戦士系を起こしておこう。」
アイシャ「……なんだよ、うるさいねぇ。」
ジーク「起きろ。殺気を感じる。」
アイシャ「何？」
ハイド「やれやれ……。」
アイシャ「どぶドワーフを起こそう。」
ショーリン「何だ、一体。」
ＧＭ「さて、それではまるで一陣の風のように敏捷度２４で駆け込んでくる黒い服を来た暗殺者。ラプラスに切りかかる。１４ね。」
ラプラス「当たった。」
ＧＭ「６点。」
ラプラス「じゃあ大丈夫。」
ＧＭ「生命抵抗をやって。」
ラプラス「えーと………９。」
ＧＭ「じゃあ麻痺した。さて、一瞬攻撃出来るすきができるけど。敏捷度がはやい人から。」
アイシャ「１６ー。」
ジーク（無言でサイコロを振る。）
アイシャ「あれ？１６より早いの？」
ジーク「ああ。」
ショーリン「無言だなぁ。」
アイシャ「ネ暗マンサー（笑）。」
ジーク「うるさい。１４。」
ＧＭ「当たった。」
ジーク「１３点。」
アイシャ「どりゃあー！」
ＧＭ「よけた。」
ハイド「せい！」
ＧＭ「当たった。」
ショーリン「命中。」
ＧＭ「ダメージはいかない。さて、次のラウンドになると、風のように走り去っていった。」
ハイド「血痕は？」
ＧＭ「あるよ。森の奥に続いている。ジークの一撃が深手だったようだね。」
ハイド「やるじゃないか。」
ジーク「剣をしまおう。」
ショーリン「ラプラスの麻痺は？」
ＧＭ「昼ごろになると麻痺が解けました（笑）。」
ハイド「それまでかついでる（笑）。」

　再び夜です。森は奇妙な雰囲気をはらんできました。

ＧＭ「また三番目。冒険者レベル＋知力ボーナス」
ジーク「１５。」
ＧＭ「じゃあ気付く。また殺気が。風を切る音が聞こえて矢が飛んで来る。回避だ。」
ジーク「かわしました。起きろ！」
ＧＭ「また、暗殺者が風のように。ジークに。」
ジーク「当たりました。鎧で来ませんね。じゃあ攻撃。」
ＧＭ「命中です。つらいなあ。」
アイシャ「今度こそ！命中。８点です。」
ハイド「命中しました。８点。」
ＧＭ「もうふらふらになってしまった。」
ショーリン「はずれ。」
ＧＭ「ではそのまま駆け抜けて行ってしまいました。」
ショーリン「またか。」

　その日は、朝まで何も起こりません。
　それで、

ＧＭ「三日目になって、予定の場所と思われるところに来ました。」
ショーリン「何もない。」
ＧＭ「そう。そして木の影から一人の中年の男性が現れます。」 男「はっはっは。まさかこの暗殺者の手から逃れるとはな。」
ＧＭ「魔術師のようだ。この魔術師は君達に依頼をした人。魔導師メネラウス。」
ショーリン「誰だ…………って、私も知ってるか（笑）。」
　一同　笑
メネラウス「まったく！キマイラを作り出すのはこの私でなくてはいかん！どこの馬の骨とも知れぬ無名の魔術師では困るのだ！」
ショーリン「……………。」
メネラウス「邪魔な障害は排除する！そうだろう！？」
ショーリン「なんか、展開がよくわからんぞ………。」
ジーク「私もわからん。」
メネラウス「私があのキマイラを作り出したことにすれば……………！」
ラプラス「田舎魔導師が何言ってるのよ！」
メネラウス「な、い、田舎ぁ！？まあ、いい。とにかくお前たちが消えさえすれば、あのキマイラについて知っているものはいなくなる！私こそが新たなキマイラの製造者となる！魔術師ギルドの次期総帥も夢ではない！」
アイシャ「さっぱりわからない。」

　そりゃあそうだ、キマイラについて何も聞いてないんだし（笑）。普通にやっててもわからんかもしれないな。少し問題があったかな。でも、題名通りこの魔術師は錯乱しているのだ。

ハイド「これはいい情報を聞いたな。」
ジーク「……私は護衛としてついてきただけなんだが…………。」
メネラウス（耳を貸さずに）「さあ、このキマイラの牙にかかって冥界へと旅立つがいい！」
ＧＭ「そういうと木の上から何か液体のつまった半透明の筒が投げられ、地面に当たって割れる。すると中からドッグキマイラが現れる。」
ハイド「なんだこいつは！？」
アイシャ「強いのか弱いのかよくわからないなあ。」
ラプラス「きゃあ。ジーク、怖い（笑）！」
　一同　笑
ＧＭ「さて、ジークフリードさん。」
ジーク「はい。」
ＧＭ「木の上の暗殺者が、枝をつたって横の方の林に入っていきます。その時にあなただけに聞こえる声がしました。」
ジーク「声？」
ＧＭ「『こっちに来い。』という声です。」
ジーク「誰だ？」
ＧＭ「昔の仕事仲間の声だ。」
ジーク「…………声の方に行こう。」
ハイド「おい、ジーク！どこに行く！」
ショーリン「奴に金を払わなくてよかったわい。」
ラプラス「チッ。とことん利用しようと思ったのに（笑）。」

・第１ラウンド
　一番早いラプラスはスリープクラウドを唱えるが、出目が悪くて失敗。
　続くドッグキマイラはハイドに噛みつきます。そして爪でひっかきますが、それは回避。
　メネラウスのエネルギーボルトがショーリンに飛びます。

ショーリン「１３。」
ＧＭ「抵抗したわい。」
ショーリン「ふっ。貴様ごときの腕ではこの私を傷つけることはできん！」
メネラウス「さすがは学院一のドワーフセージ！」

　アイシャ、ハイドの攻撃は外れ。ショーリンの攻撃は命中するがダメージなし。

・第２ラウンド 　ドッグキマイラはアイシャにかみつきますが、ダメージなし。爪の攻撃はハイドに当たり、かすり傷。
　メネラウスは自分とキマイラにプロテクション。
　ほかの人たちの攻撃ははずれ。

・第３ラウンド
　ラプラスはアイシャにエンチャントウェポンをかけて、気絶（笑）。
　ドッグキマイラの攻撃は爪がショーリンに命中しますが、ダメージはなし。
　メネラウスは、ドッグキマイラにフィジカルエンチャント、ストレングス。これでドッグキマイラはダメージ＋１。我ながら渋い魔法使いだと思う（笑）。
　ハイドの攻撃はかすり傷。ほかの人は外れ。

・第４ラウンド
　ドッグキマイラの攻撃ははずれ。メネラウスはエネルギーボルト三倍消費で、アイシャ、ショーリン、ハイドに。各自抵抗しますが、

ＧＭ「ダメージ９点。」
ショーリン（余裕の表情）「なるほど。」
アイシャ「あたい７点もくらったんだけど。あ〜生命力半分だ。」
ショーリン「仕方ありませんな。」
ハイド「………オレも頼む。」

　アイシャの攻撃は命中しますが、エンチャントウェポンの援護むなしくダメージ無し。相当出目が悪かったんだな。
　他は外れ。

・第５ラウンド
　アイシャはドッグキマイラにひっかかれます。メネラウスはドッグキマイラの爪にエンチャントウェポン。渋いってば（笑）。
　アイシャの攻撃ははずれ。ハイドの攻撃は命中するがダメージなし。ショーリンはキュアウーンズの拡大で、二人を治癒。

・第６ラウンド
　ドッグキマイラはハイドをひっかいて、少々の傷を与えます。メネラウスはとりあえず何もしません。
　続くアイシャの攻撃。これは命中して、やっとドッグキマイラを倒します。

メネラウス「何！？」
ハイド「後は貴様だけだ！」

　ハイド、ショーリンは移動。

・第７ラウンド
ＧＭ「何にしよう。………よし、ライトニング。ショーリンに。」
ショーリン「おお！…………１７（笑）。」
ＧＭ「て、抵抗成功。１１点だけど………。」
ショーリン「まだまだ。私を貫くことなどできん。」
ＧＭ「さすが。」

　アイシャの移動攻撃ははずれ。ハイド、ショーリンの攻撃は命中し、それぞれかすり傷。ところでラプラス、お前が主役だろ（笑）？

・第８ラウンド
　再びメネラウスはライトニング。今度の目標はハイドですが、抵抗成功。とはいえハイドはそこそこダメージを受けます。
　アイシャの攻撃は外れ。ハイドはここで初めてクリティカルをだし、しかもそれは二連続！この一撃でメネラウスは生命点マイナス５。生命抵抗には成功し、気絶しました。

ショーリン「まず（ラプラスに）トランスファー。」
ハイド「こいつ（メネラウス）の腕を縛る。」
アイシャ「応急処置をしてから…………。」
ハイド「じゃあオレの靴下を口に詰めて………（笑）。」
　一同　笑
アイシャ「殺す気（笑）？」
ハイド「………失礼な。」

　一方ジークフリードは………。

ＧＭ「さて、横の林に入ってしばらく進むと、例の暗殺者がいる。ロングスピアにレザーアーマーを装備している。昔の仕事仲間。顔を覆っている黒いマスクを取ると、そこには女性の顔が。本名は知らない。ただ通り名はネメシス。」
ジーク「久しぶり、だな。」
ネメシス「そうね。」
ジーク「まさかお前が来るとは思ってもいなかった。他の奴等は元気か？」
ネメシス「おとなしく捕まれば会えるわ。抵抗すれば永遠に会えないけどね。」
ジーク「昔の仲間は切りたくないんだが、再びガルシアのために働く気はないんでな。悪く思うな。」
ネメシス「それはこっちの台詞。昔の私とは違うってことを教えてあげるわ。」
ＧＭ「そういうとロングスピアを構える。」
ジーク「グレートソードを構える。」
ＧＭ「さて、ネメシスの両肩から竜の首が伸びて来る。右肩は青い竜。左肩は水色の竜。」
ジーク「む。」
ネメシス「いったでしょう？昔のままとは違うって。さて行くわよ、四天王、ジークフリード！」
ＧＭ「まずは普通の攻撃。」
ジーク「………どうも目が悪い。１３。」
ＧＭ「命中。ダメージは１３点。」
ジーク「じゃあこちらから。………当たった。ダメージは１７点。」
ＧＭ「うわあ。こいつはひどい。」
ネメシス「さすがはジークフリード！こっちも本気を出させてもらうわ。あなたも全力できなさい！」
ジーク「あいにくだが、そうはいかんな。このまま逃げるという選択もある。」
ネメシス「そんな悠長なことを言ってていいのかしら？教えてあげるけど、キマイラについて知っているあの人たちも邪魔なの。あの人たちがどの程度の腕か知らないけども、月輪のおじさんに勝てるかしらね？」
ジーク「…………いいだろう。」
ネメシス「そうこなくちゃ。」
ＧＭ「肩の竜がそれぞれ独自に伸びて、稲妻と風を吹き付けてくる。」
ジーク「見事だ。だが、それだけだ。」

　ジークは特殊能力を使用。能力値、技能レベルが大きく上昇します。

ＧＭ「まず稲妻。精神抵抗。」
ジーク「１８。」
ＧＭ「じゃあ抵抗した。１４点。ダメージ減少で減らせる。次、風。同じく精神抵抗。」
ジーク「これは………くるな。」
ＧＭ「抵抗失敗？風、は抵抗目標値は高いがダメージは低い。１４点。」
ジーク「こない。」
ＧＭ「が〜ん。最大上昇なんて予想してなかったぁ〜！」
ジーク「たっ！命中の……２３点。」
ＧＭ「………さっきのダメージが………やられた。」
ネメシス「さすがは…………ジークフリード。」
ジーク「あいつらのところに帰ろう。」
ネメシス「待ちなさい。月輪が来てるなんて嘘よ………。そもそも、月光衆が昼間から行動するはずが、ないじゃない。」
ジーク「……死ぬまでの間つきあってやろう。思い出話でもするか。」
ＧＭ「じゃあしばらく話をしたあと、ネメシスはついに息たえる。すぐ灰になってしまった。」
ジーク「旅を続けるか……………。」

　ジークフリードは一行のところに戻りません。
　さて、一行は魔導師メネラウスを魔術師ギルドにつきだします。報酬は『アイテム鑑定引換券』三回分（笑）。

　この後、彼らは再びそれぞれの道を歩み始めます。
　アイシャは冒険者として新たな旅に。
　ショーリンは再び魔術の研究へ。
　ハイドはこの情報を売りに。
　ラプラスの進む道は、この後で語られます。


外伝「ラプラスの章」　完


Openingへ戻る