第1話
始まりは日常生活

さて、始まりの街はやっぱりオラン。
オランの路地裏のさらに奥、ひっそりとした町中に立っている冒険者の店。
名前は「天駆けるゴブリン亭」だ。
この店には君達しかいない。

ＧＭ「もう夕方の４時くらい。」
グレイプ「さて、もう寝なければ（笑）。」
ＧＭ「ゴブリン亭の料金。馬小屋、０ガメル。普通の部屋、３０ガメル。上等な部屋、４０ガメル。」
マーベラス「神官ともなればやはり、普通の部屋でなければ。」
マーヤ「（笑って）上等って言うのかなって思ったら。」
マーベラス「いや、馬小屋というのはちょっと・・・・。」
フライ「酒場で歌いたい。」
ＧＭ「いや、ほかに客はいないんだが。」
フライ「…………オレ普通の部屋ね。」
　各自普通の部屋に泊まります。

ＧＭ「それで夕食を食べているとね、１０歳くらいで、長い黒髪の女の子が入ってきます。」
マーヤ「あら、お嬢ちゃん。どこから来たのですか？」
女の子『あのね、飼犬がいなくなって、探して欲しいの。』
マーヤ「はい？」
ＧＭ「飼犬。」
メルカ「犬？」
ラプラス「どんな犬？」
マーベラス「シベリアンハスキーだ。」
ＧＭ「話によると、基本は白だけど所々黒いぶちのある牛のような……。」
マーヤ「う、牛のような………。」
ＧＭ「色彩。大きさは普通だよ。名前はペス。三日前にいなくなりました。メスです。」
グレイプ「今頃もう野たれ死んでるんじゃあ………。」
フライ「しかし、昨日の犬鍋は絶品だったぁ！（笑）」
一同笑
メルカ「フライさん。ここはサモン・スモール・アニマルで。」
フライ「利口な犬しかこないんだ（笑）。……頭が悪そうな名前だからこないだろう。」
メルカ「とりあえずやってみたらどう？」
フライ「じゃあ一応やってみるか。」
マーヤ「そんなんでシナリオが終わる？」
ＧＭ「その前に、お礼として１２０ガメルあるそうだ。」
マーベラス「１２０って、一人？」
ＧＭ「いや違うよ。」
ラプラス「子供から金取るの悪いから、いらない。」
フライ「わかった。５、で割ろう（笑）。」
マーヤ「私ももらわない。」
メルカ「よし、４で割ることになった（笑）。」
フライ「で、いつまでに探せばいいんですか？」
女の子『別に。できたら早い方がいいな。』
フライ「お嬢ちゃん、どこに連絡を？」
女の子『毎日昼ごろここに来くるよ。』


　もう夕方ですが、ＰＣは行動を開始。といってもサモン・スモール・アニマルですが。

フライ「じゃあ、人気の少ない広場にいこう。いけ、サモン・スモール・アニマル！」
ＧＭ「そこら辺にいるねずみとかゴキブリとか、カラスとかが集まってくる。」
マーヤ「きゃあ！ゴキブリ〜！」
ＧＭ「（冷静に）でも猫とか犬は何故か集まってこない。」
フライ「猫とか犬がいない！これは事件に………。」


　ほかの情報はありません。とにかく「天駆けるゴブリン亭」に帰ってきます。

店の親父『そろそろ店じまいにしたいんだが。いいかな？』
フライ「どうぞどうぞ。」
マーベラス「早々に店じまいにしてどうするんです？」
親父『町の人たちは普通の酒場に行くし………こんなところ寄り付く奴いないんだよ。』
フライ「オレ普通の酒場で稼いでくるから。」
親父『ああ、鍵は開けとくから自由に入ってくれ。』
マーベラス「じゃあ私が鍵を掛けておこう（笑）。」


　さて、フライは普通の人たちがたむろってる普通の酒場に来ます。

フライ「親父、歌わしてくれないか？」
親父Ｂ（笑）『ああ、いいとも。好きに歌ってくれや。』
フライ「じゃあ歌う。オレの美声で、今日も稼がせてもらいますぜ。…………あ、１ゾロだ！（笑）」
客「帰れー！」
フライ「あ゛〜！」
ＧＭ「酒瓶やらなにやらとんできます。」
フライ「ちいっ！今日は日が悪いやい。」
ＧＭ「ところで、冒険者レベル＋知力ボーナスで振って見て。」
フライ「おー、目が低い！………８。」
ＧＭ「んーと。「犬」がどうのこうの聞こえただけだね。」
フライ「ピクッ。じゃあ、ちょっと聞いて見よう。」
客『ん？なんだね。』
フライ「今ちょっと小耳にはさんだんだが………実は犬にちょっと興味があってな。今の話ちょっと教えてくれないかい？」
客『ああ。三日前から野良犬が急に減ったんだよ。』
フライ「減った？」
客『ああ。オラン清掃委員会の野良犬対策本部が頑張ってるのかなあ……ってそういう話をしてたんだが。』
フライ「猫もかい？」
客『そういえばそうだな。オランにいる動物が急に減ってきた。』
フライ「ありがとよ、と言って何も払わないで去る（笑）。」
客『なんだぁ。一杯くらいおごれや。』
フライ「仕方がないなあ、オレの歌で………（笑）」
客「もう歌うなー！」


　「天駆けるゴブリン亭」に戻ってきます。
　次の日。

フライ「三日くらい前から、犬とか見えなくなったつうが、何かわかるか親父。」
親父『いや、さあ。ここらには元々いなかったし………。オラン清掃委員会だっけ？そっちに聞けば早いんじゃないか？』
フライ「場所を教えてもらう。……………誰か行かないか？昨日の事をしゃべってさそう。」
メルカ「ここにいても暇だから………行こう。」
フライ「みんなでゾロゾロ行こう。」
親父『おーい。朝飯はいいのか（笑）？』
ＧＭ「さて、店をでるとき。各自冒険者レベル＋知力ボーナスで振ってみて。５以上だけど。」
一同「はーい。」
ＧＭ「依頼の掲示板に新しい貼紙がある。」
ラプラス「内容は？何て書いてあるの？」
ＧＭ「求む！下水道掃除人！！」
一同笑
ＧＭ「君達の若い力で清いオランを作り上げてみないか！？一日４０ガメル、昼食あり。問い合わせ先　オラン清掃委員会。」
フライ「………オランのとこ（清掃委員会）行こう。」
ＧＭ「オラン清掃委員会は、城の近くにあるけどボロい建物。」
フライ「なんだか押せば倒れそうだな。じゃあノック。だれかいませんかぁー！」
ＧＭ「中に入ると受付の人が座っています。」
フライ「おっと。６人も入ると床が………（笑）。」
ＧＭ「そこまでボロくない。かなり暇そうにしてるよ。」
マーヤ「すいません。」
受付『はい、何でしょうか。』
マーヤ「…………なんでしたっけ？」
一同笑
フライ「あれだよあれ！」
ＧＭ「あれか。下水道掃除のアルバイトなら………。」
マーヤ「違います。………でも下水道に犬が紛れ込んだかもしれませんね。」
フライ「なんじゃあ、そりゃあ。」
マーヤ「とりあえず。」
受付『ちょっと待ってください。今責任者を呼びますから………。』
ＧＭ「ちょっと席を外して、一分くらいすると、汚れた作業着を着た人がくる。」
管理人『やあ、私が下水道掃除の管理人だが。』
マーヤ「実はかくかくしかじかという犬が、下水道に入ったとばっかり思ってまして。」
管理人『犬………は入ってないな。』
フライ「三日くらい前からいなくなったんですが。」
管理人『いや。オレは知らんな。悪いね、協力できなくて。』
フライ「いや、こいつが………。マーヤ、バシバシ。」
マーヤ「回避回避(笑)。」
受付『何しに来たんですか、あんたら。』
フライ「いや。その方面の人は？」
受付『いま野良犬対策本部の人は出払ってるのでよくわかりませんね。』
フライ「どの辺にいけばいいですか？」
受付『夕方には帰ってくると思いますが。』
フライ「どうもありがとうございました。」


　さてこの後ＰＣ達は歌を歌ったり、散歩などしたりして時間をつぶします。

ＧＭ「さて、グレイプさん。」
グレイプ「はい。」
ＧＭ「ちょっとした裏通りを歩いていると、二十代後半といった男性三人が網を持って野良犬を捕まえようと走り回っています。」
グレイプ「走り回ってるの？オレも走っていく。」
男Ａ『待てー！………おや、君は？』
グレイプ「大変ですねえ。」
男Ｂ『いや、これも仕事でね。』
グレイプ「野良犬狩りですか？」
男Ｃ『まあね。』
グレイプ「ところで野良犬の事なんですけども。」
男Ａ『んー？あー、ちょっと待ってくれ、あれを捕まえたらだ。』
グレイプ「じゃあ私も協力しましょう！」
男達『おお！頼むよ。』
グレイプ「おお、ネットあるんだべや、オレ（笑）。」


　一回目の試みは犬が「１２」をだして回避。路地裏に追いつめたが、グレイプのネットははずれ。しかし三人組の一人がつかまえました。

グレイプ「オレのフェイントにひっかかったな（笑）。」
男Ａ『いやー、助かったよ。で、何を聞きたいんだい？』
グレイプ「ああ、かくかくしかじかな犬を捕まえなかったか？」
男Ａ『いや、それは………知らないなあ。そもそもこの一週間で捕まえた犬はこれが初めてだからな。この二か月くらい、野良犬とか動物がどんどん減ってきてねえ。まあ、我々としてはありがたいんだが。』
グレイプ「心当たりはまったくないんですか？」
男Ｃ『ああ、ない。』


　結局収穫がなかったグレイプは、お礼として３ガメルもらった後、広場へと戻ります。
　一方広場のフライは２０ガメルを獲得します。

フライ「どこ行ってたんだグレイプ。」
グレイプ「どこ行ってたって………街を一回りしてきたのさ。」
フライ「なんかあったか？」
グレイプ「いや、何もない。」
フライ「そうか。」


　さて、特に手がかりもないので、一行は宿屋のゴミ捨て場などを回って見ます。
ＧＭ「さて、冒険者レベル＋知力ボーナスを振ってみて。１０以上の人。」
マーヤ「どこにもいません（笑）。」
他の一同「はーい。」
ＧＭ「すると、塀の上に奇妙なものがいることに気付く。それは猫の体なんだけども、カラスの羽根が生えていて……。」
マーベラス「よっしゃ、セージチェックだ。」
フライ「仕方がねえなあ、いっちょ振ってやっかぁ（笑）。………マスター！２ゾロということで………。」
ＧＭ「ゾロ目は７と同じ確率ででるんだ。」
メルカ「１４。」
ＧＭ「１４の人ならわかるけど、あれはどうやらキマイラという合成獣の一種のようだ。」
マーヤ「やっぱり。」
フライ「なるほど。」
グレイプ「鳥猫じゃないのか（笑）。」
ＧＭ「などとわいわい騒いでいると、こっち側をちらりと見て、目があったかと思うと襲いかかってきた。」
フライ「なんてこった！」


　キャットキマイラとの戦いが始まります。
・第１ラウンド
　ラプラスは間合いを取るために後退。メルカの攻撃は命中するが、毛皮にはじかれダメージなし。１点ではネズミすら傷つけれない。キマイラはマーヤにかみつくがダメージなし。グレイプ、マーベラス、フライの男性陣レンジャー三人組は後退。マーヤの攻撃は命中して手ごたえあり。
・第２ラウンド
　ラプラスはパリィ。メルカは飛びずさってダガーを投げ、修正を受けながらも命中。しかしダメージはなし。キマイラは再びマーヤに攻撃を仕掛けるが、今回ははずれ。グレイプは休み。マーベラス、フライの攻撃ははずれ。マーヤの攻撃はやはり命中して、
マーヤ「８の………１３。」
ＧＭ「１３だから………『みぎゃ〜！』と倒れる。」
マーヤ「あー！？」
ＧＭ「まあ息はあるけどね。」
ラプラス「捕まえておきたい。いずれレベルが上がったときこの猫を使い魔にしたい。」
マーヤ「一応応急処置を。」
マーベラス「こいつ（グレイプ）は専業レンジャーだから、こいつにやらせた方がいい。」
マーヤ「グレイプ！応急処置を。」
ＧＭ「んとね。レンジャーがいくら応急処置しても、「回復」することがないようだ。」
ラプラス「精神点チャージじゃない？」
マーヤ「一応やってみます。」
ＧＭ「回復しない。ちょっとセージチェックを。」
フライ「ああ、いいなあ。セージって（笑）。１４。」
メルカ「１１だ。」
ＧＭ「１４ならわかるけど、このキマイラは不完全なものなので、回復することがないようだ。」
フライ「これは不完全だ。」
メルカ「なるほど。」
マーヤ「せめて土に帰してやらなければ。」
フライ「猫型でしょ？」
ＧＭ「うん。猫型。」
フライ「おい、犬型とか来たらどうすんのよ。キメラ一匹でここまでパーティーを苦しめるとはおそるべし。」
ラプラス「この街でこれだけのことができる施設かなんかある？」
ＧＭ「賢者の塔………魔術師ギルドかな？だけど一般にはキメラの生成はできない………というか、不可能。」
ラプラス「猫の死体を持って、魔術師ギルドにいく。」


　魔術師ギルド。
受付『はい、なんでしょう。』
ラプラス「お聞きしたいんですけど、最近ここの塔で奇妙な怪物をつくってますか？」
受付『いえ、それはないはずですが………。一応研究はしてますが、まだ成功したとは………。』
ラプラス「こんなもん拾ったんですけど………。」
受付『おおぅ！こ、これは一体………』
ラプラス「いきなり襲われて困ってるんです。現にこういうのがいるんですよ。」
受付『おお、なんてことだ。ちょっと関係者を呼んできます。』
　と、しばらくすると白くて長いひげをはやした魔法使いとその他大勢がくる。『これがうわさのキマイラかね！』『なんとすばらしい………！』『まさかこんな………。』と、研究者一同ざわめいている。
ラプラス「売りましょうか？」
魔術師『ううむ。確かに研究材料として役に立つ。ああ、君！私達が買い取ろう！我々キマイラ研究会は（一同　笑）今までろくな成果を上げていないので研究費は必要経費だけで精一杯だ（笑）。わたしのポケットマネーで５００でどうだ？』
ラプラス「いいでしょう。」


　さて、夕方になってきました。
マーベラス「野良犬何とかのところに行かないのか？」
フライ「行こう。」
ＧＭ「さて、オラン清掃委員会のところにやってきましたが、野良犬対策本部の面々はまだ帰ってきていないようです。」
マーベラス「何をやっているんだあいつらは。」
受付『まあ、遅れても怒らないでくれ。なにせオランは広いから。なにしろ対策委員はたった二人しかいないんだよ。』
グレイプ「！二人？三人じゃなくて？」
受付『いや、二人だよ。』
フライ「どうした？グレイプ。」
マーベラス「どうかしたのか？」
グレイプ「三人組の顔、覚えてる？」
ＧＭ「大体は言える。」
グレイプ「こういう三人組が…………。」
受付『いや、違うよ。それに委員は一人は女性だよ。』
グレイプ「女性？」
マーヤ「グレイプ？」
グレイプ「既に自分の世界に入ってる（笑）。」
ＧＭ「さてそれで、対策委員会の人が帰ってきました。
委員長『いやあ、今日は野良犬がまったく取れなかったよ。』
ＧＭ（グレイプに）「まったく知らない人だね。」
委員長『おや、この方々は？』
受付『実はこれこれこういうわけで。』
委員長『ほう、それで何を聞きたいのかな？』
グレイプ「ところで今時間はどれくらい？」
ＧＭ「時間帯？えーと夕方だけど。」
グレイプ「じゃ、オレは一足先に帰ってるぜ。」
ラプラス「実は、迷い犬を探してるんですけど。探している途中にここら辺の犬が、最近急激に数が減っているという話を聞いたんですが。」
委員長『おお。確かに減っているとも。』
ラプラス「何で減ってるか知りませんか？」
委員長『それはわからない。我々がたくさん取ったから減るというならまだしも、捕獲率は減っているんだよ。』
ラプラス「あなた方が捕まえた犬の中に、ホルスタインのような（模様の）犬はいませんか？」
委員長『いや。…………ちょっと来てくれないか。確かめるから。』
ＧＭ「で、奥に入っていくと、たくさんのおりの中に野犬や野良猫やらがたくさんいる。」
委員長『まあ、君達で確かめてくれ。これから餌をやらなきゃならん。』
メルカ「これは、ペットを一匹もらっていくしかない！」
ＧＭ「どうやら求める犬はいないようだね。」
ラプラス「すいません。どうもお世話様でした。」
委員長『いやあ、別に。』
メルカ「ところで、猫一匹もらっていっていい？」
ＧＭ「………………ま、『いいともいいとも！』
メルカ「というわけで一番人なつっこい猫をもらっていこう。」
ＧＭ「『君！』と言って肩をがっしりつかんでくる。」
メルカ「え！？」
委員長『…………捨てるんじゃないよ。』


　さて。この５人は宿屋に帰ります。
　一方一足先に帰ったグレイプは、

グレイプ「もう一度街を回ろう。」
ＧＭ「今回は見当らなかったようだ。」
グレイプ「じゃあ………路地裏に浮浪者とかいない？」
ＧＭ「いるよ、結構。」
グレイプ「１ガメルをピンッと払って、「ここらへんに、こういう三人組が来なかったか？」
浮浪者『ああ、きてるよ。毎日出回ってるな。二か月くらい前からかな？』
グレイプ「いつごろ、ここら辺は回るんだい？」
浮浪者『さあ。日によって変わるからな』
グレイプ「わかった。ありがとよ。」


　さて、みんな「天駆けるゴブリン亭」に戻ってきました。

マーベラス「なあ、グレイプ。一番最初に出てったが、どこ行ってたんだ？」
グレイプ「街を見回ってた。」
マーベラス「なにか手がかりはあったか？」
グレイプ「全然。」


　この日、ラプラスが馬小屋にとまります。
　次の日。
　「馬フンチェック」なるものに失敗したラプラスは、朝起きた時に、毛布の中に「馬フン」が入っているのを発見します。幸いなことに（？）馬小屋には一人しか泊まってないので誰にもばれませんでした。
　この日は、グレイプ、マーベラス、ラプラスが街中を散策。フライは広場で小遣い稼ぎ。マーヤは一人で犬を探し、メルカはお嬢ちゃんを宿屋で待ちます。

ＧＭ「さて、マーヤさん。街中を探していると、三人組が網を持って歩いているのを見つける。」
マーヤ「あの三人組ってわかりますか？わかり………ませんね。」
フライ「聞いてないもん。（グレイプが）しゃべらないもん。」
マーヤ「ここはさりげなく………「すいませ〜ん。」
男Ｂ『おや、何ですか？』
マーヤ「何をやってるんですか？」
男Ｂ『いや、ちょっと野良犬や野良猫を探しに。』
マーヤ「たしかオランにはこういう仕事をするところがあったはずですが……。」
男Ｃ『ああ。私等はアルバイトだよ。』
マーヤ「そう言われたらどうもできません。「じゃ、がんばってくださ〜い。」
ＧＭ「さて、それで、三人組（グレイプ、マーベラス、ラプラス）の方。歩いているとね、例の三人組が網を持って、袋小路に野良犬を追いつめたところにでくわす。」
ラプラス「まあ、こんなところに猟師とは珍しいですね。」
グレイプ「よお、お前等。また会ったな！」
男Ａ『おお！手伝ってくれるか？ありがたい。』
グレイプ「お前等も手伝えよ。」


　何とかして三人組を捕らえようとしたのか、いきなりラプラスのスリープクラウドが飛び、犬、三人組のうちの二人、マーベラス（笑）が抵抗失敗。

ラプラス「大丈夫ですか？」
男Ａ『ああ。まさか魔法を使うとはなあ。』
ラプラス「眠りの魔法ですよ。（笑）」
ＧＭ「と言うと他の二人を起こしてしまう。」


　三人組は去っていきますが、グレイプから（やっと）事情を聞いた一行は、平目ながらも尾行を開始。何度か失敗してごまかしながらの追跡で、マーベラスが発見されずにつけることができました。

ＧＭ「で、尾行していったんだけども、オラン清掃委員会の方にはいかないで、かなり街はずれの方にある小さな小屋に入っていった。」
マーベラス「そこの道とかわかる？」
ＧＭ「わかるよ。街だからね。」
マーベラス「見張りとかいないんでしょ。そうしたら、近くまでいって、そーっとのぞいてみる。」
ＧＭ「そーっとのぞくと………誰もいない。」
マーベラス「（プレイヤーは）わかったが、キャラクターはわからないと思うので、そのまま帰りましょう。」


　「天駆けるゴブリン」亭で合流します。

マーベラス「町はずれの小屋に行ったが、のぞいても誰もいなかった。」
ラプラス「行ってみようか、その場所。」
マーベラス「まずは昼飯だ。」
ラプラス「もう食べたもん。」


　（彼らはマーベラスが尾行している最中に食事をすませています）
マーベラス「貴様らぁ〜！」


　フライは６ガメル稼いだ後、特に情報収集もしないで帰ってきます。
　昼頃になって、一行は「天駆けるゴブリン亭」に集合します。

グレイプ「今こそ劇的な事実を…………ということなんだ。」
メルカ「（猫に）はい、ここジャンプしてみて？」
ラプラス「本当にやばい、冗談抜きで。メルカ。」
マーベラス「というわけでメルカ、早速お前に………。」


　（何と！）結局メルカはついてきませんでした。

ＧＭ「例の小屋のところまで来ました。」
グレイプ「包囲だ。」
フライ「弓、用意。」
マーヤ「みなさん、どこへ行くんですか？」
ラプラス「あ、ここ、怪しい！」
フライ「ですから怪しいと先程から………。」
マーヤ「で、この小屋が一体どうしたんですか？」
マーベラス「この小屋に犬が居るんだ。あけて突入してくれ（笑）。」
マーヤ「本当でしょうね？………すいませーん。コンコン。」
ＧＭ「返事はない。」
マーヤ「すいません。どなたかいらっしゃいませんか？」
ＧＭ「鍵はかかっていないから、中に入れる。誰も居ないけど、きちんと整頓されていてね、木製の椅子とか机があって、一見怪しいところはないね。二階はない。」
フライ「シーフ、調べてくれ。（メルカ「いない。」）……………みんな、平目だぁ！」

　一同振る。
ＧＭ「９以上の人。」
フライ「はいっ！」
ＧＭ「床に隠し扉（？）がある。」
フライ「こんなところに扉が。行こう！」
ＧＭ「開けたらわかるけど、降りる階段があって、通路の端に「ライト」がかかっている。１０ｍくらい進んだところに扉があるよ。」
マーベラス「扉と言っても、開けるしかないんだよな（笑）。」
ＧＭ「中から、『おお、遅かったな。入ってきたまえ。』と声がする。」
マーヤ「ガチャっと開けます。こんにちわ。」
ＧＭ「えっとね、部屋の中には、２ｍ程の大きさのガラス瓶がたくさんあって、その中に半透明の液体が満たされていて、何か奇妙な物体が浮いている。そしてそのかたわらの机に、黒いひげをはやして、ゆったりとしたローブをはおった初老の男性がいる。」
魔術師『な、何だお前たちは！』
ラプラス「スリープクラウド！………低い（？）！１３。」
ＧＭ「抵抗した。」
魔術師『何者だ貴様！』
グレイプ「観念しろ！」
マーベラス「今ならまだ間に合う！」
魔術師『チッ！仕方がない。』
ＧＭ「と言うとガラス瓶を倒す。で、ガシャーンと割れて、中からカラスの羽根をはやした犬が二匹。それでもう一匹は、ズバリ、キマイラそのもの。」
フライ「おおう！完全体！」
マーヤ「暗黒魔法レベル５！」
マーベラス「なにい！」
ＧＭ「が、出てくるんだけども、まだ完成していず、そこらが溶け始める。」
フライ「いまだぁー！」


・第１ラウンド
　ラプラスはいきなり降参。魔法使いはスリープクラウドをかけ、マーベラスが抵抗失敗。ドッグキマイラはフライにかみつき、かみつかれたフライは次のラウンドから６ラウンド麻痺。続いて爪でひっかかれるが、これは回避。もう一匹は眠ったマーベラスにかみつくが、ダメージなし。逆に目を覚まします。
　グレイプの攻撃は魔術師に命中し、手ごたえあり。
　ラプラスの「このパーティー今までになく弱い。」の言葉にもめげず、フライはドッグキマイラＡに攻撃。命中してかなりダメージを与えます。
・第２ラウンド
　ラプラスは「今、絶対不利だから降伏しない？」と提案がありましたが……。

ＧＭ「このラウンド、キマイラが溶ける。
魔術師『なんと、キマイラが溶けてしまうとは！仕方がない！』といってもう一方の扉から逃げだした。」


　で、戦闘続行。
　ドッグキマイラの攻撃はマーヤに命中し、わずかにダメージを受けるが麻痺はなし。爪はダメージなし。グレイプは牙の攻撃はかわすものの、爪でひっかかれわずかにダメージ。
　グレイプの反撃は命中して、一匹目を倒します。マーベラスは起き上がるだけ。フライは麻痺。マーヤの攻撃ははずれ。
・第３ラウンド
　残ったドッグキマイラＢはマーベラスに攻撃。両方命中し、かすかにダメージを受けるが、麻痺はなし。
　マーヤの攻撃が命中して手ごたえあり。
・第４ラウンド
　ドッグキマイラは再びマーベラスに攻撃するが、ダメージはほとんどなし。
　グレイプの攻撃で止めをさします。

ラプラス「もういない？」
マーヤ「バターン。」
ＧＭ「扉を開けると、その部屋にはオリがたくさんあって、動物たちが閉じ込められている。犬やら猫やらが鳴いているね。で、その向う側にまた扉がある。」
フライ「おーい。オレまだ麻痺してんだー。」
一同笑
マーベラス「仕方がない、待つか。」
ＧＭ「で、扉を開けると、下水道の一角に続いている。で、いきなり（部屋の方の）扉がバタンとしまった。それで、向こうの方から、なにかに火がついた音がする。そして、どっかへ走っている足音が聞こえる。」
マーベラス「（マーヤに向かって）怪力だ、行けー！」
フライ「鍵を砕いて行こう。」
ＧＭ「鍵はかかってないよ。ただしまっただけ。押せばあく。」


　ここで種明かしをします。魔術師は部屋に隠れていたことは確かですが、カメレオンを使っていたのでした。

ＧＭ「部屋に入ると、机の上の器具とか、研究書類とかが燃えている。」
マーベラス「消火消火。」
ラプラス「消す〜。」
ＧＭ「消した。」（安直）
ラプラス「少し残ってない？」
マーベラス「書類とか。」
ＧＭ「残っているのは少しある。上位古代語で書かれているのがあるけど。」
マーベラス「読めない（笑）。」
ＧＭ「これはね、「デクリーズ・ウェイト」という遺失呪文が書かれているものだ。」
一同「おー！」
ＧＭ「他の燃えカスの書類から判別できるのは、どうやらキマイラの作成の研究をしていたようだ。といっても『私は………』とか、『………であるだろう。』といった部分だけど。」
フライ「サモン・スモール・アニマルしながらいこう。さあ、ついてこい！」
マーヤ「異様ですね………。」


　動物たちの中に白いぶちの犬を見つけて、保護します。そして宿屋へと戻りました。

女の子『おかえりー！あ、ペスだ！ありがとう！』

　と、１２０ガメルを渡してくれました。

ラプラス「デクリーズ・ウェイトを写しておく。そして売り飛ばしにいく。」

　「デクリーズ・ウェイト」を魔術師ギルドに売って、３０００ガメル獲得。
ラプラス「あの場所の事もいっておく。」


　一人当り………５００か。ま、始めのシナリオだから妥当な線だな、と思っていたら…………

フライ「保健所に（犬や猫を）つれてく。」
ＧＭ「（え！？）…………保健所に行った。」


　待てよ………これだけの数の野良動物を連れていったならば、少しは報酬があるはずだ。それが狙いか。清掃委員会の予算は、はっきりいって少ないということになってるけども、オラン中の犬や猫をつれていったようなもんだから……。ま、６人いるけど、感覚的に切りのいい数として………

ＧＭ「報酬として５００もらったよ。」
マーベラス「これはオレももらおう。」
フライ「お前は知らないんだ。」
マーベラス「えぇ！？」
フライ「非情だ。」


　ひとり占めかよ、おい………。

ラプラス「みんなに２００ガメル配る。」
グレイプ「なぜ！？」
ラプラス「え？ま、ちょっと収入があって。」
フライ「何もいわずにとる（笑）。」


　おいおい、３０００ガメルあるんだろ？一人当り２００かよ………。２０００ガメルもうけてやがる。つぎのシナリオのターゲットは決まったな。

　経験点は１５０８点。ただし、最後の探索及び戦闘に参加「できなかった」ならまだしも、「しようとしなかった」メルカは５０８点。本来は０点でもいいような気もするが、まあキャットキマイラとも戦ったんだしな。いつもは何らかの事件を作って無理に参加させるので、それに甘えたらしい。確かに自分一人だけが対象のイベントがうれしいのはわかるが、今回はそんなことはない。しかも、依頼人の目の前で呑気に猫の調教なんぞやっているのが許せん。

第１話　完


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