第2話
雨降る夜には殺人を

　前回の冒険でレベルが上がったのは二人。
　マーベラスがレンジャーを２レベルに。フライがプリースト（ラーダ）を獲得、マーベラスに説得されたのでしょうか。
　なお、ラプラスのプレイヤーは身内の不幸のため、今回のシナリオは欠席しました。

ＧＭ「あれから二日たちました。金を減らしてください。」
メルカ「ただでさえ貧乏なのにやってられない（笑）。」
ＧＭ「いいかな？ゴブリン亭にたむろしていると、新しい依頼の用紙が張られます。
親父さん『やる気あるかい？この仕事。あんまりわりがいいとは言えんが、他に仕事はない。』
グレイプ「痛いとこつかれるな。」
マーヤ「内容を見てみましょう。」
ＧＭ「内容。旅の商人の護衛ですね。前金が３００で成功が５００と書いてある。一人当りね。」
マーベラス「乗ったぁー！」
メルカ「皆さんこれは行くしかないんじゃないですか？お金も心もと無くなりましたし。」
マーヤ「最近、野盗が出てるという噂を聞きませんか？」
ＧＭ「野盗か。
親父『いやー、なにせこの店に来たのはこの一か月でお前等だけだからな。』
マーヤ「……他の宿屋に行って聞いて見ましょう。」
ＧＭ「他の宿屋に来ました。客は色々と騒いでますが。」
マーヤ「まずは宿屋の親父さんに。」
主人『チェックインですか？』
沈黙。
メルカ「……あのー、ちょっとお伺い致しますが、近頃この辺に野盗や山賊が出てるとか、そういう話はないでしょうか？」
主人『いや、そういう話は聞きませんねぇ。』
メルカ「そうですか。どうも〜。」
ＧＭ「ところで天駆けるゴブリン亭に残っている男性陣の方は？」
フライ「……………歌いに行く。」
ＧＭ「い、依頼人に確かめに行くとかあるだろうが。」
マーベラス「そうか。親父、待合せ場所はどこだい？」
親父『ああ、そこに書いてあるよ。』


　場所を確かめたマーベラスとグレイプは、依頼の詳細を聞きに行きます。依頼人の名前はホルマド。
　また、一人で広場で歌っていたフライは１８ガメル手に入れます。

ＧＭ「普通の宿屋に泊まっているようだね。
受付『いらっしゃいませ、何かご用でしょうか。』
マーベラス「実はここに泊まっている方に用事があるのですが。」
受付『どなたにご用ですか？』
グレイプ「ホルマドという男に用があるんだが。」
受付『わかりました。しばらくお待ちください。』
ＧＭ「しばらくすると、大体３０代前半の無精ひげを生やしたやせた男がやってくる。」
ホルマド『わたしがホルマドだが。』
グレイプ「依頼の事について話し合おう。」
ホルマド『おお！君達依頼を受けてくれるのかね。』
マーベラス「といっても、僕ら二人だけじゃないんですが。他に連れが三人います。」
ホルマド『実は、ここから北に１５日程行ったところに街があって、特産品の胡椒があるんだ。それを取りに行くためにだな。ま、行きはたいした問題はないと思うが、問題は帰りだ。胡椒を狙う奴がいると思う。前金は３００払う。成功報酬だから、向こうの街についたら払う。で、戻るときにはもう一回雇おう。戻るときの方が報酬は高いぞ。』
マーベラス「オレは受けたいんだが、この仕事。」
グレイプ「前金３００ですか。食費の方はどうなんですか？」
ホルマド『その３００でまかなってくれ。』
グレイプ「なるほど。………その依頼受けよう。」
ホルマド『じゃあ、明日出発するんで、朝に広場のところに来てくれ。』
グレイプ「わかった。じゃあ、邪魔したな。」
ホルマド『そうだところで、………お前たちの中に女性はいないか？キラッ（目が光る疑音）』
マーベラス「女性か………。まあ、いないこともないんだが。」
ホルマド『ほう！顔は？』
グレイプ「月並みってとこですか。」
マーベラス「そうだなあ、うん。」
ホルマド『ま、今の話は聞かなかったことにしてくれ。』


　天駆けるゴブリン亭に戻ってきました。

ＧＭ「みんな戻ってきた。まるで計画されたようにバッタリ（笑）。」
メルカ「これは三流刑事ドラマ顔負けの！」
マーベラス「ところで何か情報はつかめたかい？」
メルカ「え？私達ですか？ここら辺に山賊とかでないらしいですよぉ。」


　しばし情報交換。

マーベラス「というわけでオレらは受けることにしたんだが。」
グレイプ「お前らの分もいれておいたぞ。」
マーヤ「え！？」
マーベラス「お前らももちろんやってくれるよな。」
マーヤ「マーファに戦闘がないことを祈りましょう。」
フライ「オレも行こう！」
グレイプ「君ならやると思ってた。」


　各自食料や装備を買いそろええます。
　翌日。

フライ「とりあえず広場に行こう。」
ＧＭ「さて広場です。荷馬車と丁稚二人をつれたホルマドさんがいます。丁稚の一人は大男で髪の毛がない。二人目は小柄な少年。」
ホルマド『やあ君達！（マーベラスに向かって小声で）………何だ結構上玉じゃないか。』
マーヤ「いやあ。」（注　照れている。）
メルカ「皆さんそういいますよ（笑）。」
ホルマド（メルカに向かって）『これは将来が楽しみだ。（小指をたてて）………ど、ど、ど、どうだい？おじちゃんのコレにならんかい？』
丁稚（小）『ホルマド様、ホルマド様！』
メルカ「ま、まあ考えておきましょう。」
ホルマド『私のコレになれば将来食うのに困らんよ？』
マーヤ「ちょっと心が（笑）。」
ホルマド（マーヤに向かって）『どうだい、君。わしの娼婦にならんか？』
一同笑
マーヤ「いやだ、おじちゃんたら。ドカッ！」


　さて、丁稚たちはの名前は、体の多きい方がマド。小柄な方がラダ。ラダは１５歳でまだ子供の顔つき。マドは２０歳ですが、気が弱いところがあります。

ＧＭ「さて、馬車仕立てだけど、君達の乗り場所はない。」
メルカ「おじさん！私も乗せて欲しいな。」（何かを訴える目で）
ホルマド（即座に）『おお、いいともいいとも。こんな子供を歩かせるなんて。ラダ、てめえは歩け！』
一同笑
マーヤ「こんな美しい少女（自分の事？）を歩かせるのも罪なのです（笑）。」
ホルマド『……………コレになるなら考えてやろう（笑）。』
マーヤ「…………歩きます。」
余談。
マーベラス「転職したらどうだい？いっその事。」
マーヤ「できるかもしれない。この体力なら（笑）。」
ＧＭ「なぜ体力が（笑）？」


　五日目までは街道を進むので、特に障害はないのでカット。それから先は点々とした散在している村で商売をして回ります。ホルマドはあいかわらずメルカとマーヤにちょっかいをかけます。
　六日目にゴブリン３匹、ホブゴブリン１匹に出会います。ごく普通のパーティーならばたいしたことはないでしょうが、何せ前線に出れるのがマーヤ１人。ゴブリン２匹が後衛の方に襲いかかったため、以外とダメージを受けました。ちなみに４ラウンド目で、

メルカ「私ですね。１１。」
ゴブリンＣ（鼻で笑ってゆっくりと）「ざぁんぞぉうだ。（残像だ）」
メルカ「生意気な（笑）！」


　とにかく戦闘終了。

メルカ「おじちゃん、怪我しちゃったぁ。え〜んえ〜ん。」
ＧＭ「『よしよし。』などと言ってさわってくるけど（笑）。（それからマーヤに向かって）『おお、君も大丈夫だったかね？』などと肩に手をおいてくる。」
マーヤ「………まあ、肩くらいなら（笑）。」
ＧＭ「ところで気付くんだけど、マドとラダはホルマドさんに事あるごとにいじめられている。」
マーベラス「まったくかわいそうな丁稚たちよ。」
メルカ「おじさん。どうしてあの人たちをいじめるんですかぁ？」
ホルマド『男、だからだ。』
一同感嘆の声。
メルカ「おじさん、な、なんかすごい話ですね。」
グレイプ「説得力あるな（笑）。」
メルカ「でもおじさん、恨み買ったら事ですよ。」
ホルマド『フッ。いままでこれでやってきたんだよ、二年間。』
メルカ「ふーん。」


　で、七日目。ステップ（砂漠の周辺にある比較的荒れた気候地帯のこと。サバンナと同意義。）に入る前にちょっとした街によって、装備を整えます。砂漠用水袋（値段が二倍で容量は二倍半）を購入しました。

ＧＭ「九日目の夜の話だ。砂漠の夜は冷えるけど、ステップの夜はどうなんだろう。一応冷えることにしておこう（笑）。」
マーヤ「マントあるから大丈夫です。」
マーベラス「マントもあるし毛布もあるんだな、これがまた。」
グレイプ「ガタガタガタガタ。」
一同笑
グレイプ「すいません、馬車の中に入れてもらえないでしょうか………？」
ホルマド『マントを売ってやろうか？』
マーベラス「さすが商人。」
グレイプ「がめついですなあ。」


　仕方ないので、グレイプはマントを買います。
　見張りは一番目がメルカとマーヤ、二番目がマーベラスとグレイプ。三番目はフライとマド、ラダです。
　一番目の時。

マーヤ「刀の手入れをしておきます。」
ＧＭ「『寒くないかね？』とホルマドさんが近寄ってきます（笑）。」
メルカ「いや、マントがあるから大丈夫だよ。」
マーヤ「私も。」
ＧＭ「『まあまあ、そんなこと言わずに………。』と（マーヤの）肩に手を回してきますが。」
メルカ「よ〜し、私じゃないようだ（笑）。」
ＧＭ「体中さわってきます。」
マーヤ「やめてください！」
ホルマド『素晴らしい筋肉じゃないか（笑）。ところでメルカちゃんはもう寝たらどうかね？私が起きているから。』
メルカ「え？でも、おじさん。これは私の仕事だからぁ。ここで起きてなきゃいけないんだよ。」
ホルマド『いや、子供は寝る時間だよ。』
グレイプ「（小声で）子供の時間は終わりさ（笑）。」
メルカ「おじさんこそ寝た方がいいんじゃない？と後からフェイスロック。」
ホルマド『…………………カクッ。』
二番目。
ＧＭ「レンジャー＋知力ボーナスでチェック。…………気付いたけど、何かよたよたした人影が近づいてくるのが見える。」
マーベラス「何だ？あの人影は…………。」
グレイプ「一応構えはとる。…………早く来てくれ、疲れる！」
マーベラス「腕が、腕が！」（注　グレイプとマーベラスは弓を引いている………って、マーベラスはクロスボウのはずだが。）
ＧＭ「三人だね。ラクダもいるような気がする。」
マーべラス「あれは旅人かな？」
グレイプ「止まれ！」
ＧＭ「静止を無視してとたとた歩いてくる。で、レンジャーなら夜目がきくからだいたいわかるけど、セージチェック。平目もできるね。」
マーベラス「１０。」
グレイプ「５（笑）。」
ＧＭ「９以上ならわかるけど、ゾンビだ。」
マーベラス「やばいぞ、ゾンビだ！お前はここで待機してくれ、オレはみんなを起こしてくる。」
グレイプ「もう撃ってるよ。人間じゃないことはわかんでしょ？ラクダ狙う。」
ＧＭ「ラクダもゾンビだよ（笑）。」
グレイプ「えー！」


　先制攻撃を仕掛けたグレイプの攻撃ははずれるが、マーベラスの攻撃は命中。ゾンビＡにかなりの手ごたえ。
　次のラウンド、グレイプが他の人たちをおこします。そしてマーベラスのターンアンデッド。ゾンビは抵抗失敗し、行動不能になりましたが、なんとラクダ（キャメルゾンビ）は抵抗に成功しました。
　しかし所詮はゾンビはゾンビ（強いと言ってもＬ２）。回避のできないマーベラスに深手をおわせますが、駆けつけたマーヤの前に敵ではありませんでした。

ホルマド『こ、こんなところにゾンビとは。今までいなかったのに………。』
メルカ「ゾンビなんて聞いてなかったよ！」


　１２日目、ステップを越え、昼頃にちょっとした村につきます。
　さて、意外でしょうが、実はここからが本編です（笑）。

ＧＭ「でね、雨がどんどん降ってきて、土砂降りになってきました。」
ホルマド『しょうがないから、ここで一泊しようか。』
ＧＭ「さて、一応宿屋らしき所があります。そこに泊まることになります。一泊………食事こみで３０だね。」
グレイプ「ここで何日宿泊してくの？」
ＧＭ「いや、一晩だよ。」
マーベラス「要は雨宿りだな。」
メルカ「馬車に泊まるかな………。おじさん（ホルマド）は宿屋に寝るの？あ、（馬車には）丁稚奉公の人がいるんだ。おとなしく宿屋に泊まろ。」
マーベラス「丁稚奉公かわいそうに。」
マーヤ「丁稚奉公も宿屋に泊まるんじゃないですか？」
メルカ「丁稚奉公の人も宿屋に泊まるの？馬車でしょ？」
ＧＭ「うん、守ってなきゃならないから。」
メルカ「かわいそうに。」
マーベラス「いつか殺されるんじゃねぇ、これ（ホルマド）。」


　さて、一行は経費節約のために、一部屋に二人で泊まります。マーヤ、メルカと、グレイプ、マーベラスです。一人取り残されたフライは、通常の料金を払って一人で泊まります。

ＧＭ「さて、夕方。誰か尋ねてきます。」
マーヤ「どなたでしょうか？」
ラダ『ラダです。マーヤさん、予定外の戦闘があったので、追加報酬について話し合いたいと旦那様が言っておりました。』
マーヤ「はあ。」
メルカ「私は？」
ラダ『いえ、あなたには………。マーヤさんに来てくださいとの事で。』
マーヤ「……とりあえず、身の安全のために誰かをつれていきます。メルカを連れていってもしょうがないし………フライを連れていきます。」
ＧＭ「じゃあ、宿で働いている村娘が案内してくれる。『この宿は建ててから四十年になるんです。』といって説明をしてくれます。」
メルカ「ブラウニーは………。」
ＧＭ「それは５０年。」
メルカ「む、無念………！」
ＧＭ「で、ホルマドさんの部屋に来ました。」
マーヤ「とんとん。」
ホルマド『は〜い。』
マーヤ「お話を伺いに来たんですが。」
ホルマド『おお、おお、おお、入りたまえ入りたまえ。』
マーヤ「フライを先にいかせる（笑）。」
フライ「じゃあ、失礼します。と言って入る。」
ホルマド（即座に）『お前はいいんだお前は！』
フライ「いや、彼女がぜひとも来て欲しいと。」
ホルマド『…………いや、君は帰ってくれたまえ。なあに、リーダーだけで十分だよ。いくら報酬を増やすかの話だから。減らすわけじゃないんだ。』
マーヤ「そうですか。じゃあ下の酒場でお酒でものみながら………。」
ホルマド『なーに、酒ならあるよ、ここに。』
マーヤ「………吟遊詩人の歌が聞きたいな。」
フライ「じゃあ歌いましょう！」
一同笑
ホルマド『おお、じゃあ外で歌っててくれたまえ。』
フライ「じゃあ、チップの方をはずんでいただきたいんですが（笑）。」
ＧＭ「（サイコロを振って）７ガメル。」
ホルマド『さ、これだけ払うから外で歌っててくれないか？』
フライ「レクイエム（笑）。おらぁー！」
一同笑
ホルマド『ささ、マーヤ君。こっちへ。』　バタン（戸の閉まる音）。
グレイプ「カチャッ（笑）。」
フライ「くさびを………（笑）。」
ホルマド『いやあ、ゾンビが出るなんて災難だったねぇ。』
ＧＭ「と言って肩に手を回してくる。」
マーヤ「ぴくぴくぴく（笑）。椅子に逃げます。」
ホルマド『まあ、この酒でもどうだい？』
マーヤ「いえ、遠慮しときましょう。」
ホルマド『ふーむ。それで報酬についてだが、一人当り５０ずつ増やそうと思ってるんだが、どうかな？』　ガシッ（肩をつかむ）。
マーヤ「え〜と。肩までなら許します（笑）。」
ＧＭ「手がわなわな動いている。
ホルマド『ど、どうかな、君次第でもっと増やしてもいいんだが……。』
フライ「聞き耳（笑）。」
グレイプ「いつの間にか来てる（笑）。」
ホルマド『わ、私は。ずっと、ずっと前から君の事を…………。』
マーヤ「ああ、いけませんわ、おじさま。と言って背中に回りこんで、ドフッ！（詳細は不明。多分突き飛ばしたのだと思う。しかし音からするとパンチか）」
ホルマド『おおう！…………フッフッフ。メルカちゃんの時はわざと気絶したが、今回はそうはいかんぞ………！とぇ〜！』と襲いかかってくる。
一同笑
ホルマドの攻撃（？）は平目だというのにもかかわらず、マーヤは回避に失敗！
マーヤ「きゃあ！」
ＧＭ「押さえつけ（笑）。」
マーヤ「抵抗します！」
ＧＭ「筋力チェックして。こっちは１１だ、平目で（笑）。」
グレイプ「平目で１１とは！」
マーヤ「成功。」
ＧＭ「じゃあ、はじき飛ばした。『おおぁ！』
マーヤ「ドアによしかかる。」
ＧＭ「じゃあ、ガチャッとあいて、そのまま外に出る。で、中から『おお、麗しのマイハニー！待っておくれ。』で、みんな来てるんだよね？じゃあ、ホルマドさんはあわててドアを閉めてしまう。」
マーヤ「………なんとか逃げたんじゃない？」


　一晩中雨は降り続け、そして翌日の朝。

ＧＭ「雨はやっとやみましたね。さて、朝御飯を食べに降りてくると、ホルマドさんの部屋からラダの、『わー！』という声が聞こえてきます。」
マーヤ「行ってみます。」
メルカ「私も行って見ましょう。」
ＧＭ「ん。扉があいていて、口をパクパクさせながら部屋の方をさしています。」
マーヤ（冷静に）「どうしました？」
ＧＭ「中をのぞくと、ホルマドが死んでいる。」
一斉に。
メルカ「マーヤさん！あれほど殺っちゃダメだと言っといたのに！」
フライ「報酬がー！報酬がー！」
マーベラス「リーダー、リーダー、なんて事を！あんたそれでも神官ですか！？」
グレイプ（確かに何かの声は聞こえるのだが、他の声に隠れて判別不可。）
ＧＭ「心臓にかなり深い傷が一つついている。で、『どうしたんだ！どうしたんだ！』と宿屋の親父がくる。」
フライ「えー、ここは現場（笑）。」
マーベラス「現場の東海林が…………違うって（笑）。」
メルカ「マーヤさん、寝る前にあれほどはやまっちゃいけないって言ったじゃないですか！」
マーヤ「アリバイあります！」
沈黙。
マーベラス「ほう？どんなアリバイですか？」


　なんか本当に疑ってるんじゃないんだろうな？

マーヤ「いや、昨日はメルカちゃんと………。」
ＧＭ「そんなことやってると、兵士が来ます。」
メルカ「巻き込まれたくないから逃げる。」
マーベラス「逃げるぞ。他人のふりをしよう。」


　こいつら………。フライはいきなりレクイエムを歌い始めるし、一体何なんだか。

ＧＭ「大体３０代半ばの人と、２０代ちょいの人。で、調べ始める。もう一人（２０代）の人は聞き込みをしてるね。」
メルカ「これは他殺だね。」
沈黙。そして一同　笑
グレイプ「愚か者め。」
ＧＭ「誰だってわかるわい。」
兵士『お嬢ちゃん、これくらい誰だってわかる。自殺する人がわざわざ心臓に刺さったナイフを抜いて、どこかに持っていくはずがないだろう？ということは誰がやったかが問題だが…………。』
相棒『アレフさん！実はこれこれこういうことが…………。』
アレフ『なに？………（マーヤの方を向いて）君か。』
マーヤ「ええっ！私はマーファの神に誓って、決してそのようなことはいたしません。」
アレフ『ま、とにかくアリバイを聞こうか？』
マーヤ「いや、交渉が終わって、部屋に戻って、寝て………。」
アレフ『ふーむ。アリバイとは言い難いな。他の人たちは？」
フライ「まあ。」
メルカ「部屋で寝てました。」
　これから先しばらくはプレイヤーの冗談のはずだったのですが………。
マーベラス「実は夜中にドアの開く音が………（笑）。」
フライ「何か物音が…………したような気がしないでもない（笑）。」
マーベラス「夜、寝れなくて起きたんですが、ちょっと、ゴソゴソという音が…………（笑）。」
グレイプ「マーヤの部屋から明かりが………（笑）。」
マーベラス「マーヤの部屋のドアが開く音がしたんですが（笑）。」
アレフ『うむうむ、これで間違いないな。』
一同笑
アレフ『ふむ。一応怨恨の線で証拠を固めて見よう。（マーヤに向かって）待ってろよ。』
マーヤ「ファリスの司祭に見てもらわねば………。」
ＧＭ「この村にそんな人いません。常駐は兵士が二人だけです。」
グレイプ「何て事してくれたんだ、この女は………。」


　マーヤさんは別の部屋に閉じ込められてしまします。おかげでこの後のシナリオ参加はほとんどなし。
　アレフ（兵士の３０代）はラダから、「ホルマドは道中マーヤにちょっかいをかけていて、マーヤはかなり嫌がっていた。」との情報を得ます。そして今度は一行の方に聞き込みに来ました。

アレフ『あー、君。名前は何と言うのかね？』
グレイプ「グレイプです。」
アレフ『ふむ。グレイプ君か。で、グレイプ君、ところで彼女が殺しをする動機を何か知らないかな。』
グレイプ「彼女ですか………。そうですね………結構前から依頼人を嫌がっていたようですが。」
アレフ『それで、昨日ホルマドさんの部屋に呼ばれたらしいけど、何かあったのかな？』
グレイプ「さあ、私は立ち会ってませんからわかりません。」
一同「うそつき。」
アレフ『そうか………。では。お！君はラーダの神官か。』
マーベラス「そうです。」
アレフ『その場所に立ち会っていたかね？』
マーベラス「いえ、私はいませんでした。」
一同　笑。
アレフ（フライに）『君は？』
フライ「私もラーダの神官です。」
アレフ『ほう。なんでも部屋の前で音楽が聞こえたというが、君かね？』
フライ「はい、そうです。」
アレフ『で、中の様子はわかるかね？』
フライ「かくかくしかじがって、まず、賃金上げるって事を話して。後、気付いたことを話して、使用人の扱いもひどかった、その辺に関係あるかも知れない。」
アレフ『考えて見れば、容疑者全員にアリバイがない。まあ、この線で考えると、まずマーヤという奴が殺したのは間違いないだろう。』
グレイプ「後は証拠だけですね！」
マーベラス「私も手伝いましょう。」
フライ「なーに、逮捕してから証拠は作ればいいんだ。」


　アレフは相棒を街へ向かわせ、犯人逮捕の護衛の兵を何人か借りてこさせます。
マーヤ「私は第一発見者のラダが怪しいと思うんですが。」
マーベラス「そうだな。」


　なんだ、きちんと捜査をする気はあるらしい。
　あと、街からの往復は二日。すなわちそれがタイムリミットです。

メルカ「馬車の中とかを調べて見よう。」
ＧＭ「じゃあ、冒険者レベル＋知力ボーナス。」
メルカ「１１。」
ＧＭ「１１？んーと（馬車を調べるとは考えていなかったので、今考えてる）帳簿が見つかるんだけども、結構がめついやりかたをしている。」
メルカ「なるほど、恨みによる犯行だ。」
ＧＭ「娼婦代とか、いろいろそういう領収書がある。」
メルカ「なるほど。他に何もないよね。」
ラダ『あ、そこで何をしているんですか！？』
メルカ「いやあ、恨みによる犯行かなっと思って。」
ラダ『まあ、それはわかりますが………。あの人はちょっと………殺されても仕方がないようなことしてますから………。』
メルカ「君、（既に言葉が探偵気分）その発言は重要発言だよ。」
ラダ『……………まあ、聞かれたとしても取り消すつもりはありませんね。』


　この後メルカは凶器が隠されていそうなところを探して見ますが、何も見つかりません。

ＧＭ「とりあえずマーヤさんはどうするの？」
マーヤ「………冥想してるしかありません。」
マーベラス「ところでマドだっけ？奴はいるの？」
ＧＭ「いることはいるよ。」
マーベラス「とりあえず何か聞いて見よう」
マド『おれは何も知らないよ。』
マーベラス「そうか。」（ずいぶんとあっさり）
フライ「マドとラダはどこにいたの？殺された日。」
ラダ『私達は馬車の所で見張りを。』
フライ「人影とか、気付かなかった？」
ラダ『さあ、なにしろ雨が激しくて…………。道具が盗まれないように馬車の中にいただけですから。』
フライ「あれ？そのときさあ、犯人………て言うの？入ってきたら濡れるっしょ。廊下とか、その辺濡れてないの？」
ＧＭ「濡れてはいないね。」
フライ「アレフさんも調べてるんでしょ。」
ＧＭ「窓の所でガチャガチャやってる。」
グレイプ「まど？」
ＧＭ「マドじゃなくて窓。小さなかんぬき付きの鎧戸だね。」
マーヤ「うーむ。なんて設定が難しいんでしょう（笑）。」
ＧＭ「そこを開けると中庭に続いている。」
グレイプ「中庭ってどんな感じなの？」
ＧＭ「どこにでもあるような中庭だよ。植木とか結構ある。ちょっとレンジャー技能＋知力ボーナスを振って見て。」
グレイプ「君の勝ちだ（笑）。８。」
ＧＭ「８…………じゃ特に怪しいところはないね。続いて冒険者レベル＋知力ボーナス。」
グレイプ「今度は負けねぇ………！９。」
ＧＭ「…………ぎりぎり気付いたけどね、窓の所になにやら新しいひっかき傷がある。」
グレイプ「これを見てみろ！」
フライ「お！これはもしかして、下からロープか何かをひっかけて登ってきたのかもしれない。」
グレイプ「その可能性は大だ。」
アレフ『しかし、そもそもどうやってその窓を開けるんだね。それともなにかね？この村に盗賊の技術を習ったものがいるとでもいうのかね？』
グレイプ「いや、我々はこの村に住んでいないのでわかりませんが………。しかしまあ、この部屋を狙ってきたのは確かだな。」
アレフ『しかしこれだけではわかるまい。単に何かがひっかかったのかも知れない。』
グレイプ「まあ、下に降りて見よう。」
ＧＭ「中庭です。アレフさんは歩いていってそこら辺を調べています。ちょっとレンジャー技能＋知力ボーナスでチェック。」
フライ「オレもか。」
グレイプ「今度ははずさねえぜ！………………。」
ＧＭ「………じゃあ、フライ（笑）は気付いたけどね、アレフさんの足跡が通った所の下に、他の足跡がある。」
フライ「ちょっと動かないでください。」
アレフ『何だね？』
フライ「この辺に他の足跡らしきものが。」
アレフ『なんと。気付かなかったな。』
フライ「頼みますよアレフさん。キラーン。（目か何かが光る音）」
グレイプ「足跡は人の？」
フライ「大きさとかは？」
ＧＭ「ま、ごく普通だね。」
フライ「これは犯人の足跡だな。」
グレイプ「その可能性は大だ。……………そればっかりだ（笑）。」
一同　笑
フライ「この足跡をたどってくとどこ行くの？」
グレイプ「どっから続いてるの？裏口？」
ＧＭ「うん。」
グレイプ「裏口から犯人は侵入した。その可能性は大だ（笑）。」
一同　笑
アレフ『しかし一体誰がやったというんだ。』
フライ「この足跡について行けば。」
　しかし農村の朝は早い。
ＧＭ「裏口から出るともう普通の人の足跡とか轍で見えなくなった。」
ＧＭ「アレフさんは植木の所で何やらやっていますね。」
フライ「何か気付いたことはありましたか。」
アレフ『い、いやあ、な、何もわからんなあ。』
フライ「………怪しい。これは、大ですね（笑）。」
グレイプ「怪しい可能性が「大」だ（笑）。」
アレフ『じゃあ、私は先にちょっと帰っているから。』
ＧＭ「と言って帰っていく。」
フライ「じゃあ植木の所をちょっと見てみる。」
ＧＭ「レンジャー技能＋知力ボーナスでチェック。」
フライ「このマスターがいかにも見てくれんとばかりに…………仕方がねえなあ、これもプレイヤーの………７。」
グレイプ「たあ！１１。」
ＧＭ「１１ならぎりぎり気付くけどね。植木が上から何か物が落ちてきたようにへこんでいる。」
フライ「植木の上はどうなってるの？」
ＧＭ「上はホルマドさんの部屋。」
グレイプ「そっか。降りるとき飛び降りたんだろ。」
ＧＭ「もう一回チェック。今度は冒険者レベルね。」
フライ「１４！」
グレイプ「８。」
ＧＭ「７以上なら気付く。枝の奥の方に布の切れ端があって…………布というか何か服の切れ端。」
フライ「デデデーン！」（ゲームで何か衝撃的な事実を発見した時に鳴る音）
グレイプ「フライ！見てみろ！」
ＧＭ「周りの枝の所は乾いているんだけども、布だけ湿っている。」
フライ「これは………前の晩は雨だったな。」
グレイプ「その可能性は大だ。」（何の可能性だよ。）
　布を収穫！
メルカ「この村には何回か来たことはあるの？」
ラダ『ええ。何度か商売のために。』
メルカ「もう一度伝票を見せてもらえるかな？」
ラダ『ええ。いいですよ。』
メルカ「この村に関することを全部調べて見よう。」
ＧＭ「小麦一袋お買上げ（笑）。食料品の補充とか、それから他の街で買い込んだ珍しいものを売ったりとか。」
メルカ「女関係とかないの？」
　村だぞ、ここは。何を期待しているんだ。
ＧＭ「ないね。」
　しばらく考えている。
メルカ「とりあえず村に出て…………武器隠せそうなところはいっぱいあるからなあ。」
ＧＭ「武器なんて埋めれば絶対わからない。」
メルカ「とりあえずそしたらどうしようかな。」

　推理中。
　マスターへの質問その他。
　推理中。
メルカ「この村には何回か来てるんでしょ？じゃあ、取引先の人とかがいろいろ知ってるから、どういう商売の人か聞いて見よう。」
ＧＭ「誰に？」
メルカ「この伝票でこの村に関係のある人みんなに聞いて見よう。」
ＧＭ「来たときに市かなんか開いて、そこで自由に売ったり買ったりするから………ほとんどの人が客ということになる。」
　とりあえず村外れ在中の村人Ａさん。（３２歳。独身）
村人Ａ『何か用かい？』
メルカ「いや、ちょっと。この間殺人事件があったのは覚えてますよね。」
村人Ａ『ああ。知ってるとも。確かにあいつはかなり悪どい奴だったが、外貨獲得の唯一の手段だからなあ、この村にとって。』
　この場合の外貨とはガメルのこと。
メルカ「この村で女関係とかのうわさは知りませんか？」
村人Ａ『いや、聞かないなあ。』


　さっきからメルカは女関係のうわさばかり聞きます。実際はあるのですが、これからも村で生活していかなければならない被害者にとって、名乗り出ることはかなり覚悟がいることです。被害者の家族は知っているかもしれませんが、隠そうとするでしょう。いくら村とはいえ、他の村人の耳に入ることはないはずだと思い、情報は与えません。
　この後メルカは他の村人にも聞き込みをします。

ＧＭ「話を総合すると、嫌な奴で、あんまりつきあいたくはないんだけども、他にこの村によってくれる商人がいないので、仕方ない、との事だ。」
メルカ「じゃあ現場に戻って状況を調べて見よう。」
マーベラス「とりあえず宿に戻って、宿屋の主人に、今日出ていった人がいないか聞いて見よう。」
主人『今日出ていったのは…………泊まっているのは貴方方だけですからね。あ、連れのお嬢ちゃんと他の二人も出ていきましたよ。』
マーベラス「そうか。宿屋の周辺を少しさぐって見よう。」
ＧＭ「特に何も見つからないね。宿屋の周辺じゃあなあ。」
マーベラス「そうか。じゃあ殺人事件のあった現場に戻って見よう。」


　マーベラスの出番が少ない。ゲームの最中は気付かなかったが…………。

グレイプ「布は何色？」
ＧＭ「茶色にしよう。ごく一般的な服だね。」
グレイプ「この「破れている」というのが鍵だ。」
フライ「ああ。」
グレイプ「宿屋に戻ろう。一応。」
ＧＭ「さてそれで、入り口に戻ったところでばったり出会します。」
メルカ「すごい、この刑事ドラマ顔負けのタイミング。」
グレイプ「これでオレらは二回目だな。」
メルカ「どこかに監督がいるような気がする（笑）。」
マーベラス「何か情報はつかめたのかい？」
フライ「情報を交換しよう。」
マーベラス「オレは何も情報はなかったんだ。以上。」
　すまん！私（ＧＭ）の落ち度だ。
メルカ「私はいろいろと調べて見たんだけども、女関係はすごいものが……。」
　いつそんな情報を手に入れたんだ！？
グレイプ「誰からも恨まれるな（笑）。」
メルカ「村人の話をいろいろ聞いてみたけど、みなさん恨んでますね。あと伝票を見たんだけど、かなり悪どい商法をしている。というわけで殺す動機はこの村にいる人なら誰でも持っているということですよ。」
グレイプ「ホルマドの窓の下から、こんな布切れが見つかった。」
フライ「ここでチェック！それを見つけたアレフさんは、いかにもわざとらしく、まずいものを見られたと言わんばかり。」
マーベラス「まさか、奴が犯人？そんなわけないって。」
フライ「だから、奴も怪しい。」
メルカ「奴が怪しいんですか？」
フライ「奴「も」だ（笑）。」


　再び捜査再開。まずメルカは事件現場に向かいます。

メルカ「なんか争ったあとはある？」
ＧＭ「争った跡はない。」
メルカ「この宿に屋根裏部屋とかある？」
ＧＭ「ない。」
　推理中。
メルカ「とりあえずベットから調べよう。………１４。」
ＧＭ「とくに怪しいところはない。」
メルカ「じゃあ、窓を開けて調べて見よう。」
ＧＭ「窓を開けると、中庭に通じている。といっても二階だけどね。さて、シーフ技能＋知力ボーナスでチェック。」
メルカ「１３。」
ＧＭ「気付くけど、窓を閉めたときに、普通はピッタリと閉じるわけでしょ。だけどそのあわせ目が少し削られている。シーフならわかるけど、その隙間から鉄板か何かをいれて、上にあげれば、かんぬきを外せるようになっている。」
メルカ「なるほど。じゃあ壁の傷を調べて見よう。」


　重要な情報を手に入れたのに反応が少ない。少し悲しい。

ＧＭ「確かに窓の上の所に何か鍵爪でひっかけたような傷がある。」
メルカ「なるほど。じゃあ私はちょっと酒場の方へ行こう。」
フライ「やっぱりアレフさんとこ行くか。」
グレイプ「んだな。アレフさんとこ行ってみよう。」
ＧＭ「家？」
グレイプ「いや。詰め所とかあるっしょ。」
フライ「やっぱ詰め所だよな。」
フライ「アレフさんいる？」
ＧＭ「いるよ。報告書書いてる。」
グレイプ「どうやって切り出そう？」
フライ「普通に行こうぜ。」
グレイプ「こんにちは、アレフさん。」
アレフ『ああ。こんにちは。何か用かな？』
　沈黙………けっこう長いぞ（笑）。
グレイプ「実は、あなたが注意していたあの茂みからこんなものが出てきたんですが。」
アレフ『それがどうかしたかね？』
グレイプ「あの茂みの上はホルマドさんの部屋でしたから。それで犯人が窓から飛び降りたときに破いた服の一部でしょう。」
フライ「茂みもくずれていたし。」
アレフ『ほう。ではどうやって侵入したのかね？』
フライ「やはりあの窓のあたりに傷がありましたから。」
グレイプ「多分ロープを使って。」
アレフ『しかしそれには何か特殊な訓練が必要なのではないのかな？』
グレイプ「確かにそんなことをやるにはシーフ技能を持ったものでなきゃ…。」
アレフ『村長に聞いてくれればわかるが、この村から出ていって戻ってきた者はいないぞ。』
フライ「で、この人（アレフ）シーフ技能もってないの？」
ＧＭ「ちょっとわからないだろう、見ただけじゃ。」
グレイプ「あの人は結構いろんな人から恨みをかっていたようですがね。」
アレフ『ああ確かに。しかし状況を考えると、他の村人たちは今まで我慢してきたのだからこれからも我慢できたはずだ。なにせ外貨獲得の唯一の手段だったからね。』
グレイプ「あなたは恨んでいたことはないんですか？」
アレフ『まあ…………いや、ないぞ。』
フライ「今のは………。」
アレフ『まあ、マーヤという奴が殺した、で間違いないと思う。』
グレイプ「そうですか。まあこれからも度々くると思いますので、どうぞよろしく。」
フライ「ここでコロンボだ。………ちょっといいですか？」
一同笑
ＧＭ「マーベラスはどうするの？」
マーベラス「なんも考えてなかったが…………とりあえず酒場で他に………ああ、二人しかいないんだよね。」
ＧＭ「まあ、村人とかきてるけどね。」
マーベラス「当日の状況をわかっている人とかいないか？」
村人Ｂ『さあねえ、わしらは寝てたからねえ。アレフさんが見回りをやってたはずだけども。』
マーベラス「そうですか。」
村人Ｂ『しかしアレフさんもねえ。大変だねえ、まったく。今まで事件らしい事件はなかったのにこんな事件にあうなんて。』
マーベラス「ところで彼はいつからこの村にいるんです？」
村人Ｂ『そうだなあ。大体………二年くらい前かな。あ、実はそのことでおもしろい話があるんだよ。』
マーベラス「なんですかその話とは。」
村人Ｂ『実はアレフさん、昔ちょっと商売やろうとしてね。こっちは素人だけども、あっちはあのホルマドさんだろ。財産の半分すっちゃっただんよ。しかし悪どいやり方で、ほとんどだまされたも同然だったな、あれは。』
マーベラス「ほう。ありがとうございました。」
メルカ「夜の出入りは自由になってるの、おじさん？」
主人『そんな危ないことできるわけないじゃないか。もっともこの村に犯罪者らしい犯罪者はいないから、そうしてもいいんだが。』
メルカ「ねえおじさん。この村に昔冒険者をやっててここに住んでいる人はいない？」
主人『いない。冒険者なんてそんな危ない商売。堅実に畑耕してる方がいいよ。』
メルカ「この村からでてって帰ってきた人っているの？」
主人『いや、いないぞ。いるはずないじゃないか、こんなわびしい村に戻ってくるなんて。』


　メルカは中庭の現場検証をおこないますが、新しい手がかりは得られません。

メルカ「ラダに話を聞いて見よう。」
ＧＭ「んっと。馬車の所で今後の身のあり方を考えているようだ。」
メルカ「お兄さん。」
ＧＭ「お兄さんときたか（笑）。」
ラダ『なに？』
メルカ「マドさんが盗賊の技術持ってる、てことはない？」
ラダ『マドさんが？いやあ、あの人は気も弱いし………そういう話は聞いていないよ。』
メルカ「そう。」
マーベラス「メルカについていってみよう。」
ＧＭ「なにか聞き込みしているところに出会うね。」
マーベラス「なんか新しい情報を手に入れたか？」
メルカ「何にもないよ。」
マーベラス「せっかくオレはいい情報を手に入れたんだがなあ。」
メルカ「え！？なあに？教えて！」
マーベラス「アレフという奴が昔商売に手をだして、ホルマドに財産の半分をすられたという話だ。」
メルカ「伝票を調べて見よう。」
ＧＭ「今年分のしかない。決算書の方かな。といっても収支しかかいてないけどね。」
メルカ「この村のところをみて、かなり大きい額が動くはずだから見てみよう。」
ＧＭ「いや、たいして変わりはないね。第一たかだか村に駐屯している兵士の財産ってどのくらいだと思ってるのよ（笑）。」
フライ「とりあえず馬車の方に戻ってみるか。」
ＧＭ「馬車に戻ってくると、（メルカとマーベラスに）出会います。」
メルカ「おおっと、これまた………。」
マーベラス「いや、奇遇だな。お前らどこに行ってたんだ？」
フライ「実はな、アレフさんがいる駐在所に行って話を聞いてきたんだ。それで丁稚の人に、「雨が降っているとき人影とか見なかったか？」
ラダ『いえ、見てません。残念ながら。』
マーベラス「君達は何時くらいまで起きてたんだい？」
ラダ『寝むたくなったら交代、でしたからよくわかりません。』


　ここでメルカは窓の細工を発表。

グレイプ「そういうのは短時間でできるのか？」
メルカ「まあそんなに時間はかかんないよ。」
マーベラス「ならシーフ技能を持っていれば誰でもできるということか。」
メルカ「うん。」
グレイプ「お前も怪しい。」
一同笑
フライ「この村で鉄板はすぐ手に入るの？」
ＧＭ「鉄板作ってないからまず手に入らないだろう。」
メルカ（宿の主人に）「おじさーん。」
主人『はい？』
メルカ「アレフさんは昔何をやってたの？」
主人『昔は知らないな。なにせ街にいた頃の事は全然知らんからな。』
メルカ「ここから街までどのくらいかかるの？」
主人『馬なら半日くらいじゃないか。』
メルカ「どうも、おじさん。」
フライ「長老とかに鉄板について聞いて見よう。」
長老『この村ではつくってませんから………。』
フライ「誰か持ってる人は知りませんか。」
長老『さあ…………鉄板なんて使い道が無い物。村人の誰かが持ってるかも知れませんが。納戸を探さなければなりせんしね。』
マーベラス「鉄板ねえ。」
マーヤ「鉄板。」
フライ「てっぱーん。（パチン）」（手をたたく。）
一同沈黙。
フライ息を呑む。
メルカ「恥ずかしぃ〜。」
ＧＭ（お菓子の袋を取って至極冷静に）「さ〜て開けるか。」
フライ「オレのすてきなギャグが………」
グレイプ「でるぞぉ、点々点々（笑）。（「………」のこと）一同沈黙（笑）。冷たい視線が。」


　いいかげんゲームが長引いてきたので、少し強引ですが終わらせる工作をすることにしました。

ラダ『旦那様が外部からの侵入者に殺されたというのは本当ですか？』
マーべラス「まあ今の所はそうなってますが。」
ラダ『じゃあ侵入に使ったロープとかはどこにあるんでしょうね。』
マーベラス「私はちょっと見当がつきませんね。」
ラダ『狭い村で燃やしたとなれば、誰かが見てるはずですし。』
メルカ「フックが残る。」
ラダ『殺すときに使ったナイフとかはどこにいったんでしょうね。探して見たらどうですか？』
マーベラス「フックの大きさはわかってるの？」
ＧＭ「大体は。」
マーベラス「中庭あたりを探して見よう。」
ＧＭ「中庭に無いことは確かだね。あとは誰かの納屋かな。」
グレイプ「一応村長さんの所に行って見よう。」
ＧＭ「村長さんの所。」
村長『この度はとんだ災難で。仲間の方が殺人を犯すなんて…………。で、どのようなご用ですか？』
グレイプ「この村の交易はどのようなものを？」
村長『農作物の余ったものを金に換えております。』
グレイプ「鉄板とかはこっちに持ってきてないんですか？」
村長『そんな使い勝手のないものは……買ってはいませんね。』
グレイプ「買うような人はいませんか？」
村長『いませんねえ。その鉄板を手に入れようとすれば、一度どっかの街に行って買ってくるしかありませんね。』
グレイプ「村の人は行かないんですか？」
村長『いきませんね。』
グレイプ「アレフさんは………。」
ＧＭ「二年前に来た。」
メルカ「下手に詰め所に忍びこんで捕まったら事だしね。」
ＧＭ「アレフさんの家とかもあるけどね。」
グレイプ「あ、そうか（笑）。」
ＧＭ「詰め所と家は別だよ（笑）。」
フライ「あ、とちょっといいですか、村長さん。ここの雑貨はどんなものあるんですか？ロープとか武器とか。」
村長『ロープは各自で作りますし、武器とかは必要ありませんから、………アレフさんが持っているくらいですか。』
メルカ「とりあえず鉄板の入手先を見なきゃないから…………。「もっかい帳簿見せてください。」
ＧＭ「無い。」（帳簿がないという意味ではない）
メルカ「無い。」
　推理中。
メルカ「刺し傷ってダガーって感じ？」（ダガーによってつけられた傷か？と言う意味だろう）
ＧＭ「もう死体はないから…………。ダガーじゃなくてもショートソードで少ししか突かないというてもあるし。」（誰がそんなことするか）
メルカ「包丁とダガーってどう違うの？」
ＧＭ「切り口。」
メルカ「包丁は度外視していいか。」
ＧＭ「少なくともメイスでないことは確かだ（笑）。」
一同笑
メルカ「村の中をうろうろ回って、誰か鉄板を持っているような人がいないか聞いて歩こう。」
村人Ｃ『いるわけないじゃないか、そんなやつ。一体何に使うんだよ。』
ＧＭ「と聞き込みをしていると、（グレイプ、フライと）出会います。」
マーベラス「宿の主人に、鉄板というのはどこに売っているか聞いて見よう。」
主人『さあ、この村では売って無いなあ。』
マーベラス「売ってないんですか。」
主人『でも探せば誰か持ってるかもしれん。』
マーベラス「じゃあ酒場に行って鉄板を持ってる人はいないか聞いて見よう。」
村人Ｄ『いや、誰ももってないんじゃないか？でも探せば誰か持ってるかも知れない。』
マーベラス「探すといわれてもね。」
村人Ｄ『ま、探すといえば地味な聞き込みだろ。』
マーベラス「しょうがない。村に出て聞き込んでみよう。」
ＧＭ「出会った（笑）。」


　まとめたかったんだ、実は。

フライ「実は村長の所に行って…………と話を切りだして、これからアレフさんの家と、もう一人（相棒の事）の家の方をちょっとさぐって見ようと思う。一緒に来てくれ。」
グレイプ「おう。」
マーベラス「わかった、オレもいこう。」
フライ「オレは納屋の方を調べよう。」
メルカ「私は家の中を。開ける。」
ＧＭ「開いてるよ。」
メルカ「なぜ開いているんだろ………。」


　まあここは犯罪らしい犯罪も無い農村ですし（笑）。

メルカ「まあとりあえず中に入ろう。」
ＧＭ「整頓された部屋ですね。」
メルカ「鉄板もしくは凶器になると思われるダガーを探そう。」
ＧＭ「シーフ技能＋知力ボーナス。」
メルカ「７、８の………１２。」
ＧＭ「特に何も見つからないね。」
ＧＭ「さて、納屋。納屋には鍵がかかってます。」
マーベラス「どうしましょう、これは（笑）。」
フライ「すまないメルカ。ちょっと来てくれ。」
メルカ「家の中には何も無いよ。」
フライ「ちょっとこの納屋の鍵を開けて欲しい。」
メルカ「いいですよ。カチャカチャ。開けたよ。」
フライ「ちょっと納屋をさぐる。」
ＧＭ「隅の方に血に染まったシャツが。」
フライ「デデーン！」
ＧＭ「まだ濡れている！」
フライ「デデデデーン！」
ＧＭ「破れている！！」
フライ「ダダダダーン！！」
ＧＭ「納屋の中は乾いているんだけども、しめったロープがかけられている。」
一同「こ、これは！」
フライ「おいグレイプ！さっきの布とあわせてみてくれ。」
ＧＭ「一致した。」
フライ「これは決定的だな、みんな。」
メルカ「そうですね。」
マーベラス「これは置いていくのか、持っていくのか？」
フライ「持つだろ。」
メルカ「重要物件だ。あ、鉄板も探して見よう。」
ＧＭ「あった！」
メルカ「これも証拠になる。更に凶器になるダガー！」
ＧＭ「それは無いみたいだね。」
メルカ「残念。でもこれだけ証拠がそろえば。」
フライ「しかし武器は？…………やつが持っているのか。行こう！」
マーベラス「これでもう、事件は解決だ。」


　一気に場面は詰め所へ。

メルカ「ちょっと待ってください。まだ入んないでね。」
フライ「わかった。」
メルカ「このまま詰め所に攻めこんであの人を捕まえるよりも、応援にくる衛兵さんに協力を求めた方が………。」
グレイプ「あいつ（相棒）も一枚かんでたりして。」
マーベラス「一人の犯行とは限らないぞ。」
フライ「くるのは明日じゃない？それまでこいつが逃げないともいえない。なおかつあそこ（納屋）をもう開けてしまったから（笑）。」
メルカ「閉めちゃえばいいじゃない。」
フライ「戻すのか（笑）？」
メルカ「ここは乗り込みましょう！」
メルカ「バタン！」
アレフ『何だ！行儀が悪いな。』
メルカ「証拠をつかみましたよ！」
アレフ『何の証拠だね？』
一同「〒★○◇＆¶◎☆※∫〆♂♭£⊆窮順梶｢▼↑△仝／々！！！」
　注　一斉にしゃべったので何がなんだかわからない。
メルカ「シャツを持ってきてください、グレイプさん。（グレイプから受け取る）このシャツはなんですか？この血まみれのシャツ。」
アレフ『それが何か？』
メルカ「これはあなたのじゃないですか？」
アレフ『確かに私のだが。』
メルカ「そしてこれが現場に残されていた切れ端。ぴったりです。」
アレフ『ふうむ。』
メルカ「さらに！この村には鉄板は無いと言っていましたが、あなたの納屋からこの鉄板がでてきました。」
アレフ『その鉄板が何か？』
メルカ「この鉄板があれば、あの窓に細工をしておくことで、かんぬきがかかっていても外から開けることができるます！」
アレフ『しかし動機があるまい。』
グレイプ「それも調べが付いてある。」
メルカ「あなたは財産の半分を取られたはず。」
グレイプ「セリフ取られた（笑）。」
アレフ『フッ。』
ＧＭ「というと窓から飛び出して逃げ出す。」
フライ「チッ、逃げたぞ！」
マーベラス「奴を追うぞ！」
メルカ「この敏捷度２２の私が！」
フライ「追い掛けろって、いいから。」
ＧＭ「あ、馬だ（笑）！」
メルカ「そ、そんなあ。」
村長『一体どうしたんですかぁ〜？』
フライ「奴が犯人だ！」
マーベラス「すべて奴が仕組んだことだ。奴を捕まえてくれ。」
メルカ「馬貸してもらいません！？」
村人Ｃ『しかし乗用馬はあれ一頭しか………。』
メルカ「走るしかない！」
村人Ｂ『あ、あの方向はまさか！』
マーベラス「何があるんですか？」
村人Ａ『あの方向には洞窟があって、もしもの時の場合に村の食糧の一部を蓄えているんです！』
フライ「宿屋にいこう！」
フライ「かくかくしかじか。奴が犯人だ。」
マーヤ「なんですって？」
フライ「リーダー、一緒に来てくれ。」
マーヤ「あの人を、ぜひ改ひ………改心ん〜す、してもらわ………。」
ＧＭ『ぜひ改心してもらわなければ。』
マーヤ「そうそう（笑）。」


　急ぎ出発し、みんな到着します。

ＧＭ「馬は外にあるね。」
グレイプ「じわじわ近づく。」
マーヤ「みんな気をつけてください。」
ＧＭ「特に何もせず、こちらを向いて腕を組んでいる。」
グレイプ「さあ、貴様もここまでだ。観念してもらおうか！」
マーヤ「アレフさん。逮捕されてください。」
アレフ『……………私は財産の半分をすられ、それを恨んでホルマドを殺した。そして同行していた冒険者の一人を犯人に仕立てようとしたが失敗し、ここまで逃げてきて、そして君達に殺されたんだ。』
一同「？」
アレフ『どうか、もうこれ以上事件をさぐらないでくれ……………。』
ＧＭ「というと、ダガーを、自分ののどに、突き立てた。」
　沈黙。
マーヤ「………土に返してあげましょう。」


　一行はラダ、マドから５００ガメルずつもらいます。経験点は２０１０点。
　目的地であった街に向かうことにしました。

第２話　完


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