最終回
そして英雄伝！


　始まりは、野良犬探しだった。特に重荷を背負うことも無く、見知らぬ街で、仲間と出会い、冒険が楽しかった。そして自由だった。
　しかし、今は違う。
　過去よりの因縁、計算された偶然、意志とは違う運命。それらのすべてが、彼らを踊らせる。誰かに作られた舞台の上で。
　背負うものは重い。だが、捨てる訳にはいかない。

ＧＭ「『卵』が去って、しばらくしてみんなが目を覚ましたところからです。」
フライ「とりあえず宿屋に帰って休もう。」
メルカ「そうですね。」
アイシャ「私も帰りたいな。」
ＧＭ「そんなかんなで、屋敷から出てきました。そこでふと動くものが目に入ります。庭の真中辺りに、下半身の無い月桂が倒れている。」
メルカ「月桂！？」
フライ「やられたか…………。」
マーベラス「なんてことを。極悪人だな、『卵』は。」
ラプラス「下半身は転がってるの？」
ＧＭ「ないよ。だから内臓とかがはみでている。」
メルカ「生きてる…………かな？」
ＧＭ「まだ息があるようだ。君達の方を見ると、にらみつけてくる。」
月桂「不様な姿だと思っているんでしょう！？でも私より、『卵』の下で働くあなた方の方がもっと不様よ！」
ラプラス「………私たちはとんでもないことをしてしまったようね。」
メルカ「私がヒーリングを………。」
マーベラス「無理だ。下半身が無い。」
グレイプ「回復する見込は……………。」
ＧＭ「さて、君達がとどまっていると、いろいろな罵詈雑言を浴びせかけてくる。その文句から判断すると、どうやら君達が『卵』の部下として働いていると思っているらしい。」
フライ「どうやら『卵』騙されていたみたいなんだ、オレ達は。」
マーベラス「まったくだ。」
グレイプ「オレ達はこれからその『卵』と戦いに行くんだ。」
月桂「なんですって……………。」
フライ「間違いに気づいたんだ。今までのオレ達は馬鹿だった。」
グレイプ「今までの事は詫びよう。」
月桂「一体どういうこと…………？」
　一行は今までのいきさつをかいつまんで説明します。
月桂「そうだったの…………。」
ＧＭ「と、うつむいてしまった。」
アイシャ「………苦しいでしょう。今すぐ楽にしてあげます。」
月桂「待って、その前に話しておくことがあるの………。」

　彼女の話では、
　月桂と初めて出会った洞窟にあった石像（『夜』参照）は、魔導師ジェフが護衛として作ったオリジナルの『ファイナルキマイラ』である。あれこそ『卵』に対抗しうる魔法生物なのだが、既に壊されてしまった。しかし生命力と力の源である『力のかけら』がまだ残っているかもしれない。
　とのことです。

フライ「『力のかけら』？」
マーベラス「パワーアップできるということか…………。」
月桂「ふふ。もう話すことは無いわ。そろそろ休ませてくれない？」
アイシャ「介錯しましょう………。」
月桂「どうか、『卵』を…………。」
ＧＭ「……………月桂は灰になって消えてしまった。」

　この後、一行は強行軍か、休息か、で議論が分かれますが、屋敷の整頓された部屋を見てしまったために、一晩休む事にします。

ＧＭ「さて、翌日。昨日のことが嘘のように、空は晴れ渡っている。」
フライ「夢だったらよかったな…………。」
アイシャ「今日は縁起をかついでハムエッグにしよう（笑）。」
マーベラス「『卵』を食べる（笑）。」

　一行は再び、予言者ラクシュミの作った半精霊界に紛れ込み、そこでレベルアップします。
グレイプレンジャー７フライバード５
メルカシャーマン５
　そして一行は街へ！

ＧＭ「さて、街の見えるところまで帰ってきました。」
メルカ「やっと帰ってきた。」
ＧＭ「が、そこに街は既になく………」
グレイプ「え？」
ＧＭ「肉紅色をしたおどろおどろしい城が建っている。」
マーベラス「これは…………『卵』か！」
メルカ「突撃しよう！」
フライ「いや、とりあえずは『力のかけら』だ。」
メルカ「じゃあ、近づいて様子を見てこよう。」
ＧＭ「遮蔽物が多いので楽に近づける。様子を見ると、城の壁が所々脈打っている。」
メルカ「うっ！」
ＧＭ「内臓などが固まってできた城のようだ。苦痛にゆがんだ人間の顔も見える。道を歩いているときにすれ違った人の顔がある。特に理由は無いが、はっきりと思い出せる。」
メルカ「くっ……………。もう少し近づいて見よう。」
ＧＭ「蟹型のキマイラがたくさんいて、巡回しているようだ。」
メルカ「とてもじゃないけど、近寄れない。」

　一行は洞窟へと向かいます。

フライ「久しぶりだな。」
ＧＭ「例の所に来ると、粉々になった石像がある。」
フライ「ここに『力のかけら』が………。」
ラプラス「探そう。」
ＧＭ「探してみると６個の宝石がある。そしてどこからともなく声が聞こえて来る。」
？？？？「君達が誰かは知らない……………。」
メルカ「誰！？」
？？？？「だが、もうほかに手段は無い。君達が『卵』を倒すことを期待するしか無い。………自らを異形の物に変える覚悟があるならば、その『力のかけら』を手に取るがいい。」
メルカ「いぎょう？」
フライ「形が変わる、って事だ。」
アイシャ「うっ！」
メルカ「え〜！」
フライ「……気にしねえ！」
マーベラス「例えこの身がどうなろうとも、魂は不滅。」
グレイプ「フッ。」
ラプラス「今より美しくなれるかも（笑）。」
アイシャ「…………………。あ、きれいな宝石！」
メルカ「え〜い、もう。」
ＧＭ「じゃあ取る人？」
一同「は〜い。」
ＧＭ「そうすると、まばゆい光が君達を包む。その中で、力が流れて来るのがわかる。」
アイシャ「どれくらい形が変わるの？」
ＧＭ「さあ？さて、ここに六つのキマイラ・パターンがある。これを各自で分けてくれたまえ。」

　しばらく話合いが続いた後、それぞれのパターンが決まりました。
○アイシャ　Ｌ　１０　肉体系技能レベル×２による。
・能力値増加器用度・敏捷度・精神力　各＋６
生命力＋１０、精神抵抗＋２
・白鳥の羽根飛行可能
○グレイプ　Ｌ　１１　肉体系技能レベル＋４による。
・能力値増加器用度＋６、生命力＋１０
・猛禽類の羽根飛行可能
・鷹の目攻撃力＋２
○フライＬ５〜１５オーバードライブによる。
・生命力３倍
・オーバードライブ　１Ｒ集中することで、器用度・敏捷度・筋力をそれぞれ３Ｄ６上昇可能。また、ファイター技能は２Ｄ６＋２上昇する。持続は６Ｒ。使用ごとに寿命が減る。
・腕が４本４回攻撃しても修正が無い。（オーバードライブ後）
・角＆牙生命抵抗　＋４（オーバードライブ後）
○マーベラス　Ｌ　　８　経験点３００００点により、プリースト　８
・能力値増加敏捷度・精神点　各＋６、生命力＋１０
・三つ目精神抵抗＋４
○メルカ　Ｌ　　８　経験点３００００点により、シャーマン　８
・能力値増加生命力　＋１０
・蝶の羽根飛行可能
・半精霊化精神系魔法無効
○ラプラス　Ｌ　　７　経験点３００００点により、ソーサラー　７
能力値増加生命力＋１０
・触角魔力　＋１

　また、余った経験点によって、
アイシャバード３フライ生命力＋１
マーベラス精神力＋２ラプラスセージ２
精神力＋２
　と、成長しました。

フライ「さて、行くか！」
ＧＭ「さて、先程の声が、最後にこういった。」
？？？？「ドワーフの街道に行け。そこには草原の盗賊王カイ＝アジュールが集めた魔法の品々がある…………。」
メルカ「カイ＝アジュールって誰だっけ？」
フライ「第三期の盗賊。グラスランナーの女。オレの貸した５０００！」
ラプラス「私だ（笑）。なんのことかなぁ（笑）？」
フライ「まあドワーフの街道に行くか。」
ＧＭ「さて、ドワーフの街道まで来ました。今思うとなつかしいですね。」
フライ「あのころは平和だった………。」
マーベラス「もうオレは人間じゃなくなってしまったんだ。」
ＧＭ「ハーフエルフだろ、お前は（笑）！」
マーベラス「うわぁあ！」
一同笑
ＧＭ「街道に入ると、不思議な力に導かれて、すぐに場所がわかった。」
フライ「入るか。」
ＧＭ「で、扉を開けると、いきなり半透明の狼みたいなのが襲いかかって来る。セージチェックやれ！」
マーベラス「おりゃぁー！」
フライ「１６。」
ラプラス「１５。」
メルカ「１５。」
ＧＭ「じゃあわかる。これは魔力そのものが意志を持って、野生化しているものだ。マナ・ビーストという。魔法の武器しか効かない。」
アイシャ「作ったね、ＧＭ。」

　１Ｒに３回魔法を使って来るとはいえ、パワーアップしたパーティーの前に敵ではありません。２Ｒ目の行動前に倒されてしまいました。

ＧＭ「あー！アッシドクラウドとかブリザードとか使おうと思ったのにぃ！」（マナ・ビーストが使った魔法はライトニング、スロー、エネルギーボルト）
マーベラス「ふふん。」
ＧＭ「さて、このマナ・ビーストを倒すと、奇妙な感覚に捕らわれる。すると、共同精神点３００点を手に入れる。」
メルカ「おお！」
ＧＭ「奥の方に台座があって、刀・ロングスピア・ロングボウ・ヘビーメイス・ブロードソードがある。横に防具もあるようだね。」
フライ「（武器で）あまったのくれ。」

　一行が選んだ武器、防具は次の通り。（データは「アイテムデータ」参照）
アイシャカタストロフィー（ブロードソード）
帝王の鎧（プレートメイル）
グレイプルドラの弓（ロングボウ）
覇王のマント（マント）
フライ蝦夷後藤（刀）
魔槍　アイグロス（ロングスピア）
乱れ風月波（ヘビーメイス）
海竜の鎧（ハードレザー）
マーベラス神々の衣（クロースアーマー）
メルカ精霊の守り（アミュレット）
ラプラス魔導アーマー（笑）（プレートメイル？）

・ソーサラーマジック
　Ｌ６　リセット　　基本消費精神点　３０
　対象を１Ｒ前の状態に戻す。

アイシャ「なんか一発目から７振りそう（笑）。」
　彼女の武器「カタストロフィー」は強力ですが、命中判定で７を振った場合、無条件で味方の誰かにダメージがいきます。

フライ「すっごく強くなったな。」
メルカ「『卵』だってなんのその！勝負よ！…………ということで早く城へ！」
フライ「なに！？突然の腹痛が（笑）。」
マーベラス「突撃だ！」
ＧＭ「さて、翌日になった。そして城に近づいていきます。しかし様子がおかしい。」
メルカ「？」
ＧＭ「上の階の方で時々爆発音がしている。」
ラプラス「なんだろ？」
メルカ「近づいて見よう。」
ＧＭ「さて、近づいて来ると、三階の窓からハーフエルフが飛び降りて来る。」
メルカ「助けないと！」
ＧＭ「大丈夫、きちんと受け身を取り、スタッと着地する。さて、見覚えがあるのはフライとラプラスとアイシャだ。」
ラプラス「誰？」
ＧＭ「ハイドだ。」
ハイド「おお、お前たちか。変装して忍び込もうというつもりか。」
アイシャ「ええ、リアルでしょう（笑）。」
ハイド「………中の様子を調べようと思って潜入したんだが、蟹がたくさんいて…………。」
フライ「悪いがオレには時間が無いんだ（笑）。」（既にオーバードライブ状態））
ハイド「そうか、とにかく今、ジークと、サターンと、後一人恐ろしく強い奴が雑魚を倒しているんだ。」
メルカ「じゃあ行こう！」
ラプラス「ところであなたは？」
ハイド「悪いがオレはここまでだ。実際金になりそうにないし。」
マーベラス「ひどいやつだな（笑）。」
ハイド「……………オレだって何かの役に立ちたいと思ってはいる。……だから、足手まといにならないようにするのが、今のオレのできることのすべてだ。」
グレイプ「…………。」
ハイド「中に入ったらまっすぐ進め。横道に入らなければ、すぐにたどりつけるはずだ。」
メルカ「よ〜し、突撃ぃ！」
ハイド「…………がんばれよ。」
メルカ「三階から飛び降りてきたということは、飛んでいけば三階からはいれるよね。」
ＧＭ「そうだよ。」
グレイプ「われらが航空部隊！」
アイシャ「おう！」
フライ「…………全速力で走る。」
ＧＭ「さて、空を飛んでいった人は、窓まで来ます。窓というか、口みたいだ。押し広げれば入れるよ。」
メルカ「………まあ、行きましょう。」
グレイプ「蟹とかいる？」
ＧＭ「いや、かけらとかがあるだけ。奥の方に階段がある。」
グレイプ「いくぞ、四階だ！」
ＧＭ「じゃあ四階に来ました。」
フライ「ふう、やっと追いついた。」
メルカ「早い（笑）。」
ＧＭ「四階の内臓がうごめくような床には蟹のかけらとかが落ちている。そして中央には巨大な蛇の死体がある。その近くには白い灰が人型に積もっている。」
アイシャ「灰？これは…………？」
メルカ「なに、これ？」
ＧＭ「一緒に落ちている服は、サターンの物のようだ。」
フライ「なんてこった…………。あのサターンをやるなんて。」
ラプラス「考えて見れば、私たちも死ねばこうなるんだよね（笑）。」
マーベラス「死なないようにせねば（笑）。」
ＧＭ「さて、五階に来ました。中央には巨大な悪魔の死体が。そして横の壁に、ジークフリードがもたれかかっている。」
フライ「ジークフリード、オレが誰だかわかるか？」
ジーク「フライ………だったな。ラプラス、アイシャもか。」
ＧＭ「どうやら虫の息のようだ。」
ジーク「何度も魔法を受けるとな…………。いくら体が丈夫でも、オレには無理だったようだ。」
フライ「他の仲間は？」
ジーク「…………四天王の最後の一人が先にいってる。」
フライ「そうか。………もうだめのようだな。」
ジーク「ああ、そうだ…………。ここで終わりみたいだな。……………頼む。」
マーベラス「後はオレたちにまかせろ。」
ジーク「ああ。」
ＧＭ「とどめをさすと、灰になってきえた。」
メルカ「……行こう。」
ＧＭ「６階。この階に来て一番最初に目に入って来るのは、ばかでかいグレートアックスをもった戦士が、ゴーレムを圧倒的パワーでおしている。」
アイシャ「おじゃましま〜す。」
グレイプ「あらら（笑）。」
ＧＭ「まるでミノタウルスが使うような大きいやつだ。そして最後にそのゴーレムを倒すと、こっちを振り返る。」
？？？？「誰だ、お前ら？」
メルカ「あんたこそ何者よ！？」
？？？？「北の守護神、アレックスといっておこうか。」
フライ「あの北の守護神！あまりに強過ぎて山にこもったと聞いていたが…。」
（グレイプ「（第三期から）何年立ってるの？」）
（ＧＭ「百年近くはたってるだろうな。」）
（アレックスはグレイプの演じていたキャラクター。）
アレックス「違うな。スリープの力で眠っていたのだ。いざというときに備えてな。」
グレイプ「あの伝説の男がここに！」
フライ「なるほど、これが北の賢者ジェフの考えなのでしょう。」
アレックス「とにかく先にいって雑魚を倒して来る。」
メルカ「どうして強い奴を倒してくれないんですか（笑）！？」
アレックス「寄る年波には勝てんわい（笑）。」
一同笑
メルカ「アルが弱音をはいたぁ〜！」
フライ「じゃあアルの後についていこう。」
ＧＭ「７階には誰もいません。前の方に巨大な鉄の扉があるんだけども、アルが何度か体当たりすると、簡単に開いた。」
メルカ「さっすが。」
ＧＭ「中は広い部屋で、奥に玉座があって、そこに『卵』が座っている。そしてその前にはファイナルキマイラと同型がいる。ただし一回り小さい。」
アレックス「あのでかいのはオレにまかせろ。」
メルカ「え？もちろん『卵』のことですよね（笑）。」
アレックス「何を言っているんだ、でかいほうに決まってるだろう（笑）。」
フライ「いえいえ、あなたも年だ、あの弱い方を（笑）。」
アレックス「見ればわかるだろ、でかい方が強い。あれがボスだ（笑）。」
一同笑
アレックス「じゃああの『卵』のような雑魚は任せる（笑）。」
メルカ「そんな！」
アレックス「……………オレじゃあいつは倒せない。あいつは一度戦った奴の技をすべて見きれるんだ。だから、常に新しい者が、立ち向かうしか無い。…………がんばれよ。」
ＧＭ「そう言い残すと、キマイラにぶちあたる。戦いながら外へ飛び出していった。」
メルカ「『卵』、勝負！」
『卵』「はっはっは。よく来たね。」
アイシャ「好きで来たわけじゃないけどね。」
フライ「いまのうちにオーバードライブ。」
『卵』「街の人たちには感謝しなければならないな。この私にエネルギーを捧げてくれたのだからね。」
メルカ「あなたがいくらエネルギーを手にいれたとしても、私たちにはかなわないわ。」
『卵』「フッ。まあ、いい。お前たちもこの城の一部にしてやろう。」
ラプラス「遠慮しとくわ。」
マーベラス「お前こそ、この床の一部にしてやる。」
ＧＭ「『卵』がゆっくりと立ち上がる。」
『卵』「死ねい、愚か者ども！」
ＧＭ「敏捷度２４。」
フライ「オレ３０。」
一同笑
フライ「くたばれ『卵』野郎！アイグロスで攻撃…………２４。」
ＧＭ「当たった。」
フライ「………クリティカル。これで倒すかも（笑）。悪いな…………３３。」
ＧＭ「さんじゅうさん！？」
フライ「オレ、ファイター１１になったもん。」
ＧＭ「もう半分じゃねぇか（笑）。」
フライ「二回目、蝦夷後藤。３１。」
マーベラス「強過ぎる（笑）！」
ＧＭ「当たった。」
フライ「なんか、悪いなぁ………………１８。」
ＧＭ「１８？殻ではじいた。」
フライ「三回目、乱れ風月波。命中。……………２３。」
ＧＭ「ひびが（笑）。」
メルカ「もうひびが入った。」
ＧＭ「キックだ。アイシャに。」
アイシャ「ああ！（命中した）　１６点？カーン！」
ラプラス「アシッドクラウド。」（敏捷度２３）
フライ「まて、オレも（効果範囲に）入る（笑）！」
ＧＭ「前衛の人は入るよ。」
ラプラス「１６。」
ＧＭ「抵抗した。」
アイシャ「１ゾロ以外成功………成功。」
フライ「成功。」
ラプラス「１５点です。」
ＧＭ「次の人。」
アイシャ
メルカ		『はーい。』（敏捷度２２）
アイシャ「さ〜て、７振らないように祈ってね。…………よし、２０。」
ＧＭ「当たった。」
アイシャ「２４点。」
メルカ「どうしようかな〜。ここは地味なストーンブラスト。」
グレイプ「首輪から石が（笑）。」
メルカ「３倍消費だ。ほいっ………２４。」
ＧＭ「かかった。」
メルカ「やった！……………１５。」
ＧＭ「あ。割れた（笑）。」
メルカ「やったぁ！」
『卵』「ふふふふふ。ははははは。はっはっはっはっ！感謝するぞぉ！これで遂に、Ｄｒ．ハンジュクが組み込んだ最終安全装置が取り除かれたのだ！」
メルカ「え！？」
『卵』「見るがいい、世界最強の生物の姿を！」
ＧＭ「卵の殻が割れ、中から強烈な光が漏れだす。そして爆音。強力な衝撃がおさまり、辺りを見回すと、そこには城が無い。そして全長２０ｍほどの『何か』が見えて来る。」
一同ざわめく
ＧＭ「説明しよう。まず、背中に１２枚の羽根を持った、黒い長髪を持つ女性の上半身。下半身からは何本もの触手と、７本の竜の首。そしてその竜の首にはそれぞれに１０本の角が生えている。」
メルカ「きょ、今日はいい天気だから、ピクニックに行こうか。」
ＧＭ「安心しろ、まずドラゴンが一匹ずつ襲いかかって来る。」
？？？？「私の名前はアルファ。お前たちのような下等生物を支配するための存在。」
マーベラス「何！？」
アルファ「邪魔する者は、滅びるがいい。」
ＧＭ「まずは赤い竜からだ。」

　しかし、この赤い竜。フライの三回攻撃かつ二連続クリティカルの前に、１Ｒで倒されてしまいます。（首だけなので生命点が低め）

フライ「６ゾロ二連ちゃーん。」
ＧＭ「が〜ん。せっかくブレスを吐こうと思ったのに！ち、血の混じった炎と雹が！ガルバちゃんが！（赤竜の名前）」
　続く青竜からはそうはいきません。
　青竜のファイアーボール、黒竜の強力なダメージ、白竜のライトブレス、緑竜の地震、銀竜の強力な二回攻撃、金竜の稲妻＆雹のブレスと攻撃。
　このような様々な攻撃と、さらにアイシャのカタストロフィー（笑）に悩まされながらも、ついに７竜を倒します。

フライ「寿命が（笑）！」
ＧＭ「ついにアルファ本体と対面する。」
アルファ「素晴らしい力を持っているようだが、所詮は無駄だ。無駄な努力に、一体何の意味がある。おとなしく滅びるがいい。」

・第１ラウンド
　敏捷度２８でのフライの攻撃は乱れ風月波の攻撃が命中して、かすかにダメージ。続くラプラスはアシッドクラウド。メルカは………。

メルカ「ウィンドストーム！」
ＧＭ「前衛の人抵抗してください。羽根を持っている人は抵抗にマイナス２。」
フライ「抵抗。」
アイシャ「ぎりぎり抵抗。」
ＧＭ「攻撃回避マイナス２ね。」
フライ「マイナス２？（メルカに）てめえ、殺されるぞ！」
メルカ「じゃあ逃げなさいよ！」
フライ「じゃあどうやって倒すんだ。オレは寿命を縮めて戦ってるんだぞ！」
アイシャ「どうしてそういう間抜けな魔法を。」

　アイシャの攻撃は（同時なので修正は無いのですが）はずれ。マーベラスはフライが金竜との戦いで受けたダメージを回復。グレイプの攻撃は外れ。
　アルファの行動。触手による二回攻撃は、アイシャとフライに。フライが回避に失敗してダメージ。また、背中の羽根を激しくはばたかせ、ウインドストームと同じ効果を引き起こします。抵抗に成功したのはアイシャ、グレイプ、フライの三人。
　ラウンドの最後、メルカのウインドストームとアルファの『風』のダメージをそれぞれが受けます。
ラプラス　「やっぱり風の精霊力消しといた方がいいかな。」
　フライのオーバードライブは効果が切れます。

・第２ラウンド
　ラプラスは敏捷度２９で（彼女はフルポテンシャルを自分にかけていました）サプレスエレメンタル。しかしこの魔法は上位精霊には効果が無いため、意味がありません。フライはオーバードライブのために集中。メルカはヒーリングで回復。アイシャの攻撃ははずれ。マーベラスはウィークポイントかけるが効果なし。アルファに弱点はないのです。グレイプの攻撃ははずれ。
　アルファは触手で攻撃。フライにまた命中。オーバードライブで変身していない人間にはつらい。翼ははばたいたまま。
　ウインドストームと『風』のダメージを各自が受けます。

・第３ラウンド
　オーバードラーブでパワーアップしたフライは一回後退しウインドストームの範囲からのがれます。ラプラスはアシッドクラウド。メルカはファイアストーム。アイシャは後へ回り込もうとします。マーベラスはウィークポイントにもう一度チャレンジ。しかし失敗。グレイプの攻撃は命中するがダメージなし。
　アルファは移動して、ウインドストームの効果範囲から離脱。後衛に移動攻撃をしかけます。グレイプとメルカに命中。これでこの二人がボロボロ。
メルカ　「死の予感（笑）！」

・第４ラウンド
　フライの移動攻撃は乱れ風月波が命中。ラプラスはアシッドクラウド。メルカはヒーリングで回復。アイシャの攻撃は外れ。マーベラスは回復。グレイプの攻撃は命中するがダメージなし。
　アルファの余裕の表情でながめるだけ。生命点が回復。

・第５ラウンド
　フライの攻撃は三度とも命中。合わせ技で手ごたえあり。ラプラスはファイアボール。アイシャの攻撃は命中するが、かすり傷。マーベラスのウィークポイントははずれ。彼はこれで諦めます。
　アルファの二本の触手はフライとアイシャに。そして魔法はスリープ。目標はグレイプで、抵抗失敗。９ｍの高さから落下して２７点。

・第６ラウンド
　フライのアイグロスと乱れ風月波が命中。ラプラスはグレイプにリセット。メルカはアイスストーム。アイシャの攻撃は外れ。マーベラスはフォース。グレイプは攻撃体勢を取るだけ。
　アルファは不適な笑みを浮かべ、生命点を回復。

・第７ラウンド
　フライの攻撃はアイグロスがかすり傷。蝦夷後藤が確かな手ごたえ。乱れ風月波がクリティカルして超ダメージ。これでアルファはふらふらに！
　ラプラスはアシッドクラウド。メルカはアイスストーム。そしてアイシャの攻撃がとどめとなり、ついにアルファの生命点をゼロにしました。

アルファ「な、なぜだぁ。『冬眠』ができない！」
ＧＭ「体が崩れ、徐々に灰になっていく。」
メルカ「さらに魔法で追い討ち！」
ＧＭ「それが崩壊に拍車を掛ける。」
アルファ「完全性を手にいれた代わりに、安定性を失ったというのか………。」
アイシャ「馬鹿な奴。」
ＧＭ「その巨体が地面に落ちる。」
アルファ「………貴様らすら倒せないとは！」
フライ「おかげで寿命が減ったぜ。」
ＧＭ「竜の首が消え去った。」
アルファ「だが、なぜだ！すべて完全だったはず！」
グレイプ「一人、だからさ。」
アルファ「ならば、元から存在は不可能だったというのか………。」
マーベラス「神の手ならざるもの、滅びるべし。」
アルファ「………はっはっはっは！私一人では滅びんぞ！貴様等も道連れだ！」
ラプラス「何ですって！？」
ＧＭ「突然の閃光と、強力な衝撃が辺り一面を押し流す。
　　　爆発が収まった後、残っているものは何一つ無い。
　　　無論君達も例外ではない。」
一面の荒れ果てた荒野。動くものは何一つ無い
昔は人々の生活があった。今は何も無い
魔術師ギルドの塵一つ見逃さぬ調査でも、いかなる占いでも
何があったのかを知る術は無かった
ただ、一人の詩人が歌う英雄伝を除いて

　詩人の歌が終わると、酒場はいつも通りの喧騒に包まれた。歌い終わった詩人に興味を払うものはいない。彼は一人静かに笑うと、楽器をしまい始める。
　その時、一人の子供が彼に声を掛けた。
「ねえ詩人さん。その人たちは、それからどうなったの？」
　彼は突然の質問に一瞬驚きの表情を浮かべたが、それはすぐにやさしい笑みに変わった。
「さあ、どうだろうね。全員、爆発に巻き込まれてこの世を去ったともいわれているし、何人かは生き残ったという人もいる。なんでも、彼らのうちの誰かを見た、という人がいるからね。」
「どこで？」
「詳しくは知らないけど、はるか西の山奥の村に、決してバンダナをとらないラーダの神官がいるという話を聞いたことがある。なんでも、彼はハーフエルフだそうだ。それに、フェアリーにしては大きい女の子が、自由人の街道を旅しているのを見た人がいる。」
「ん〜と、マーベラスと、メルカだよね。ということは、きっと他の人も生きてるよ！」
「うん。きっとそうだね。」
　英雄の一人がやさしく笑った。


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始まりは日常生活
完


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